上高地は山岳観光地として国内でも有数の人気があり、日帰り客も多く訪れています。
しかし、北アルプスに位置していることや通年でのマイカー規制を実施していることから、滞在時間が限られることもしばしばです。。
そこで今回は日帰り観光の目安になる所要時間別でのモデルコースを観光スポットとともに紹介していきます!
上高地とは?
飛騨山脈(北アルプス)の谷間、梓川(あずさがわ)沿いに広がる標高約1,500mの景勝地で長野県の中央西部に位置しています。
日本の山岳リゾートの先駆けとなる場所で、河童橋(かっぱばし)を中心にホテルや散策路などが整備されています。
北アルプスの雄大な自然は景観もちろん、梓川や大正池・明神池などの水のきれいさなども人気で今では年間150万人以上の観光客が訪れる人気観光地です。
また、国内では初となるマイカー規制が敷かれた観光地で現在は通年で実施されているため、30分ほど手前の駐車場に車を停めてシャトルバスやタクシーでアクセスする必要があります。
上高地への詳しいアクセス方法や駐車場情報は「上高地への手段別のアクセス方法やバス情報を詳しく解説!」で紹介しているのでチェックしてみてください。
散策をする際の服装などの注意点
上高地は標高1,500m地点にあり、周囲を3,000m級の山々に囲まれています。そのため、気温も東京や大阪と比べて10℃前後低いです。
また、山岳地帯ということもあり、突然の雨などもあるので服装や装備に注意をしておくと安心です。
上高地の1時間ごとの天気予報(3日間分)
(tenki.jp)
上高地の平均気温(4月~11月)
横にスクロールできます
対象月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均最高気温 | 11℃ | 16℃ | 19℃ | 23℃ | 24℃ | 18℃ | 12℃ | 6℃ |
平均最低気温 | 4℃ | 10℃ | 14℃ | 17℃ | 18℃ | 13℃ | 6℃ | 0℃ |
服装の注意点
上下の服装
平均気温を参考に選んでもらえればおおむね問題はないのですが、真夏といえども天候次第では肌寒くなったりもするので、脱ぎ着がしやすい長そでもあると安心です。
雨対策
山の天気は変わりやすいので急な雨が降ることもあるので、折り畳み傘やレインウエア(防風・防寒着にもなります)を持参しておくと安心です。
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靴
上高地の遊歩道・散策路は舗装されていなく、砂利道や木道を歩きます。
晴れていればスニーカーなどの歩きやすい靴で問題はないのです。しかし、雨が降ると水たまりやぬかるむ場所もできるのでスニーカーに防水処理をしたり、防水性の高いトレッキングシューズを履くと安心です。
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帽子
上高地は涼しい場所なので日差し対策が忘れがちになりますが、標高が高いので日差しは強いです。
ですので、帽子を持参することをおすすめします。
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対策しておくと安心なもの
虫よけ
上高地でも夏~秋口にかけては蚊やブユ(ブヨ)などの虫がいます。
散策道は川沿いや森の中を進むので虫よけ対策として肌の露出を極力抑えたり、虫よけグッズを持参しておくのがおすすめです。
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日焼け止め
高地では日差しも強いため、日焼け対策として肌の露出を極力抑えたり、日焼け止めなどを持参しておくと安心です。
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トイレ
上高地にはチップ制(100円ほど/回)を採用している公衆トイレがあります。トイレ前に設置されている箱に入れたり、係員に渡してから入る形になります。
ですので、小銭を用意しておくとなにかと便利です。
所要時間別!おすすめのハイキングコースと見どころ
上高地の散策路は梓川の両岸に整備されています。
拠点となる上高地バスターミナルや河童橋から2大人気スポットまでは距離があります。
・大正池まで片道:約4km
・穂高神社奥宮・明神池まで片道:約3km
ですので、日帰り観光をする場合には限られた時間の中でどのコースを回るのかが重要になってきます。
そこで、所要時間別でおすすめの観光コースを見どころと一緒に紹介していきます。
上高地の散策路マップ
(上高地公式サイト)
上高地での季節の見ごろの時期
新緑の見ごろ
例年5月下旬~6月中旬
紅葉の見ごろ
例年9月下旬~10月末
所要時間1時間コース
1時間以内に観光をしたい場合は河童橋周辺の散策がおすすめです。
河童橋(かっぱばし)
-上高地バスターミナルから片道約5分
上高地のシンボル的な存在の木製吊り橋です。
特に橋の上からは青く澄んだ清流と穂高連峰や岳沢(だけさわ)を一緒に望むことができ、ヨーロッパアルプスにもひけを取らない雄大な自然を体感することができます。
周辺には売店やレストラン、ホテルなどもあり、まさに上高地観光・登山の拠点となる場所です。
また、河原に降りることもでき、北アルプスで磨かれた湧水や雪解け水を肌で感じることができます。
ウェストン碑
-河童橋から片道約20分
(右岸コース下流側)
明治時代に上高地を訪れその魅力を世界に発信した英国人宣教師、ウォルター・ウェストンの記念碑です。
「日本近代登山の父」ともいわれる同氏の功績は大きく、上高地が国内での山岳リゾートの草分け的存在となりえた一端を担っています。
岳沢湿原(だけさわしつげん)
-河童橋から片道約15分
(右岸コース上流側)
明神池への散策路沿いにある湿原で木道を進んだ先にあります。
広い場所ではないですが、岳沢から立ち枯れの木を縫うように流れ出る清らかな水は多くの人を癒しています。
木道の先端には展望ウッドデッキもあり、正面に見える六百山(標高2,450m)と清流を一緒に写真に収める人が多いスポットです。
所要時間2時間コース
2時間滞在することができればシャトルバスを大正池バス停で降り、河童橋・上高地バスターミナルへ向かう観光コースがおすすめです。
大正池
-大正池バス停から約1分
河童橋と並ぶ上高地を代表する観光スポットです。
大正4年(1915年)の焼岳の噴火による土石流でせき止められてできた池です。
水没した木が立ち枯れていて幻想的な風景を演出しています。
風がない日には焼岳や穂高連峰、周囲の木々が水面に写りこむ水鏡を見ることもできます。
時間がある場合には貸ボート(1,000円/30分)で池に漕ぎ出るのもおすすめです。
田代池・田代湿原
-大正池から約25分
散策路(林間コースと梓川コース)の合流点付近で原生林の中に突然現れる池です。湿原の上の木道を進んだ先にあります。
池にはいくつか島が見てとれ、四季折々の風景を楽しめます。
田代池と周辺での主な花の見ごろ
レンゲツツジ:例年6月中旬~7月上旬
ニッコウキスゲ:6月~8月
イチョウバイカモ:夏頃に多く咲く
所要時間3時間コース(大正池周回)
3時間滞在することができれば大正池を周回することが可能です。往路と復路で左岸・右岸のそれぞれの散策路を通ることもできます。
各観光スポット・見どころは前述の項目をご確認ください。
所要時間3時間コース(明神池周回)
3時間コースでは河童橋より上流の穂高神社奥宮・明神池を周回することが可能です。
穂高神社奥宮
-河童橋から約65分
上高地には穂高神社(ほたかじんじゃ)の奥宮(おくみや)が鎮座しています。
穂高神社は「日本アルプスの総鎮守」(守り神)とされ登山者やハイカーに人気がある神社です。本宮(もとみや)は長野県安曇野市、嶺宮(みねみや)は奥穂高岳の頂上に鎮座しています。
主祭神は穂高見命(ほたかみのみこと)、綿津見命(わたつみのみこと)、瓊々杵命(ににぎのみこと)です。
奥宮では登山安全守をはじめ、穂高連峰や梓川があしらわれた心身健康守が人気です。
穂高神社での主なご利益
交通安全
産業安全
日本アルプスの総鎮守(登山安全)
など
明神池(みょうじんいけ)
-河童橋から約65分
穂高神社奥宮の裏にはひょうたん型をした明神池があります。
大きい方が「一之池」、小さい方が「二之池」と呼ばれていて風景も違う印象を受けます。
明神池は穂高神社奥宮の境内地とされているので、拝観するには初穂料(300円)を納める必要があります。
毎年10月8日にはこの池で例大祭(1年で一番重要な神事)も執り行われるなど、パワースポットとして人気があります。
明神一之池
明神二之池
滞在時間を5時間以上確保できる場合
5時間以上、滞在時間を確保できる場合は自由度がとても広がります。
今回紹介したコースでは、2時間コースと明神池周回の3時間コースを組み合わせるのがおすすめですが注意点もあります。
比較的平坦な道を歩いていくとは言え、10km以上の行程になることです。
しっかり準備ができていない場合や体力に不安がある場合は、無理のない範囲で周辺をゆっくり散策するのもおすすめです。
上高地に宿泊をすると観光する時間が大きく増えます。泊まることで見られる絶景もあるので、詳しくは「上高地に宿泊すべき理由と一度は泊まってみたいホテル5選」でチェックしてみてください。
ネイチャーガイドと一緒に巡る
上高地のなりたちや自然・生態を学びながら散策を楽しみたい場合にはガイドツアーに参加するのもおすすめです。
河童橋エリアを中心とした往復1時間ほどのコースから、今回紹介していない徳沢エリアまでを巡る往復6時間のコースまでガイドさんと一緒にトレッキングを楽しめます。
モデルコースと料金の一覧ページ
(ネイチャーガイド ファイブセンス公式サイト)
日帰り温泉も楽しめる
時間に余裕がある場合、上高地にあるホテルの温泉で日帰り入浴をするのもおすすめです。
※宿泊者と重ならないように受付時間が限定されているので時間の調整が必要です
上高地ルミエスタホテル
河童橋から約25分
(ウェストン碑から約2分)
源泉かけ流しの温泉で男女それぞれ内湯と露天風呂を完備しています。
※貸切風呂(3,300円)は宿泊者専用です
鍵付きの専用ロッカーや大型ザックの預かりサービスもあり、各種アメニティも完備しているので手ぶらで行くこともできます。
※新型コロナ対策で当面の間、入場数の制限を実施しています
日帰り入浴時間
11:00~13:00
(最終受付12:30)
日帰り入浴料金
大人:2,220円(税込)・入湯税別
小人:1,100円(税込)・入湯税別
日帰り入浴の紹介ページ
(上高地ルミエスタホテル公式サイト)
上高地温泉ホテル
河童橋から約26分
(ウェストン碑から約3分)
源泉かけ流しの温泉で男女それぞれ内湯と露天風呂を完備しています。
※貸切風呂(1,500円/50分)は宿泊者専用です
創業が1886年(明治19年)の老舗ホテルで前述の上高地ルミエスタホテルの隣にあります。
目の前には無料の足湯もありハイカーたちの疲れを癒しています。
※入場数の制限を実施する場合があります
(予約サイトでの事前予約がおすすめです)
日帰り入浴時間
7:00〜9:30
12:30~15:30
※最終受付は共に30分前
日帰り入浴料金
大人:1,000円(税込)
小人:500円(税込)
タオル:200円(税込)
バスタオル(レンタル):300円(税込)
上高地温泉ホテルの日帰り入浴予約ページ
(じゃらん公式サイト)
まとめ
・上高地は東京や大阪よりも気温が10℃前後低いので服装には注意が必要
・上高地を満喫したいなら3時間以上の滞在がおすすめ
・時間に余裕があれば、現地ガイドツアーや日帰り温泉の利用もおすすめ
日本屈指の山岳リゾートエリアで癒しの散策を楽しんでください!
上高地の動画
見ているだけで癒される上高地の風景が収められた動画を紹介します
河童橋ライブカメラ
五千尺ホテル上高地のYouTube公式チャンネル
(YouTubeに遷移します)
上高地の基本情報
利用案内
県道24号の通行可能期間
例年4月17日から11月15日
※県道24号線はマイカーでの乗り入れはできません
県道24号の通行可能時間
7月・8月:5:00~20:00
上記以外:5:00~19:00
料金
上高地エリアへの入場は無料
問い合わせ先
上高地インフォメーションセンター
0263-95-2433
上高地に関する各種情報ページ
上高地への行き方・アクセス
上高地へのアクセス方法やマイカー規制・駐車場情報は以下の記事で詳しく紹介しているのでチェックしてみてください。
(松本側と岐阜側からのそれぞれのアクセス・駐車場情報も掲載しています)
「上高地への手段別のアクセス方法やバス情報を詳しく解説!」
上高地の地図
長野県松本市安曇上高地