異常気象等の影響もあり、近年日本の夏は暑さを増しているように感じられる方も多いのではないでしょうか。
酷暑ともいえる夏が続いていますが、この時期に長期の休みが取れるという方も多く、帰省や旅行などに行かれる方も少なくありません。
旅行先として海や川など夏ならではの場所や、せっかくの長期休暇を利用して海外へ足を延ばす方もいらっしゃると思います。
海外の旅先ももちろん魅力的ですが、日本にも多くの避暑地があり、自然を満喫したり夜空を待ちながら夕涼みが出来る場所も少なくありません。
今回は温泉地としても人気なうえ、暑い時期の避暑にもぴったりな石川県の山中温泉を中心にご紹介します。
目次
山中温泉のみどころ
山中温泉は石川県加賀市に位置する温泉で、加賀市の町名のひとつでもあります。古くからの歴史ある温泉地で周囲は山に囲まれた自然豊かな場所です。
共同浴場や道の駅なども備えつつ、山や谷、川などの恵まれた自然は昔ながらの温泉街の風景をのこし、多くの旅館も立ち並んでいます。
四季折々に見どころがあり、温泉の泉質だけでなく、どの季節に足を運んでもに訪れた人々の五感を楽しませてくれる場所です。
春の桜や秋の紅葉はもちろんですが、山間にありながら日本海が近いこともあって石川県ならではの海鮮を堪能することも楽しみのひとつになるはずです。
1300年前にはすでに行基により発見されていたとも言われる山中温泉は、長い歴史の中で少しずつ少しずつ進化を遂げ、現在に受け継がれています。
夏の避暑にも最適な山中温泉で、日頃の疲れや汗を流しませんか。
山中温泉観光で外せない5選
鶴仙渓(かくせんけい)と川床
鶴仙渓は山中温泉街を沿って流れる大聖寺川の渓谷で、上流にあるこおろぎ橋から黒谷橋まで続く約1㎞の区間を指します。遊歩道も整備され自然の中を歩くのには最適です。歩きやすい靴でおでかけください。
四季で色を変える渓谷美はもちろん、マイナスイオンが放出される大自然の中をゆったりと歩くのはとても気持ちがいいものです。初夏の深緑、秋の紅葉は特に素晴らしいという声が多いですが、夏の暑い時期にも川からの涼しい風に吹かれとても心地が良いです。
また4月から10月までの間は川床がオープンし、川に近い場所で自然や渓流のせせらぎを楽しみながらスイーツやお茶を楽しむことが可能です。
開催期間|2021年4月1日(木)~11月30日(月)
開催時間|9:30~16:00 ※11月のみ10:00~15:00
休 日|6月16日~18日、9月15日~17日
料 金|川床セット:大人600円、小学生500円/席料のみ:大人300円、小学生200円 ※加賀棒茶付
※川床弁当は電話で事前予約が必要
その他詳細については山中温泉 公式サイトをご確認ください。
京都の川床が有名ですが、これほどの自然の中で涼をとるように川床が楽しめる場所はそうそうありません。山中温泉に行ったら是非足を運びたい場所です。※川床はあやとり橋近くにオープンします。
こおろぎ橋
鶴仙渓のご紹介の際にすでに出てきているこおろぎ橋は、鶴仙渓に架かる総ヒノキ造りの橋です。山中温泉でも特に有名で人気の景勝地で秋の紅葉とのコラボレーションは見事のひとことです。
こおろぎ橋は2019年に30年に1度の橋の架け替え工事が実施されました。まだまだ新しいこおろぎ橋付近からは11月頃から秋色に染まった紅葉を楽しむことができます。
あやとり橋
あやとり橋は既にご紹介したこおろぎ橋と黒谷橋のちょうど中間に位置しています。長さは94.7mの徒歩専用橋で、草月流家元・勅使河原宏氏が「鶴仙渓を活ける」というコンセプトのもとデザインを担当。
斬新なデザインで、夜はライトアップも実施されロマンティックです。不思議なデザインですが、周囲の自然に溶け込んでいると評判です。写真などのメディアで見るよりも実物の方が迫力があるという声が多く聞かれるので是非ご自身で確かめてみてはどうでしょう。
黒谷橋
黒谷橋は鶴仙渓の下流に位置する重厚な橋で、1935(昭和10)年に架けられた石橋です。それ以前は木造の橋でした。奥の細道で有名な松尾芭蕉がこの場所からの眺めを非常に気に入ったとされています。こおろぎ橋から見える紅葉よりも少しタイムラグがあり、こちらのほうが早く色付きます。紅葉や新緑の頃にお出かけの際は是非立ち寄りたいスポットです。
レトロな雰囲気の黒谷橋と橋からの眺めの見事な調和は必見です。
総湯 菊の湯(共同浴場)
共同浴場である菊の湯は男女別棟になっており、それぞれ立派な造りをした風情ある温泉です。こういった共同浴場で男女別棟というのは全国的にも珍しく建築や内部の造りもそれぞれ異なっています。
男湯の浴槽は腰まであるほど深くなっており、女湯は浅いところと深いところがあります。お湯の温度は熱めで泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉で、効能は神経痛、関節痛、慢性消化器病、痔疾、動脈硬化症、慢性皮膚病等です。
朝6:45~の営業ということもあり、非常に利用しやすく地元の方にも愛されています。共同浴場なのでシャンプーやせっけんの類は置いていません。バスタオル・手ぬぐいも持参することをオススメします。
入浴料
大人460円|中人130円|小人50円
※旅館組合加盟旅館山中温泉宿泊者は入浴料半額
営業時間・定休日
6:45〜22:30
・無休ですがメンテナンス休業あり
問い合わせ
駐車場
あり(無料だが台数が少なく空いていない場合多)
アクセス・行き方
・JR加賀温泉駅からバス利用 菊の湯バス停下車
・北陸自動車道 加賀I.C. から 約20分
ぜひ足を運んでいただきたいスポットを紹介しました。これだけでも十分に魅力を感じていただけたのではないでしょうか。
温泉というと少し寒い時期の旅先と考える方も多いとは思いますが、暑い時期に思い切り温泉で汗をかいて、その後すっきりと汗を流してから冷たい飲み物を飲むのもまた、魅力ある過ごし方ではないでしょうか。
涼しい、寒い時期だけでなく夏の旅先の候補にもいかがでしょうか。
山中温泉のおすすめポイント
甲乙つけがたい絶景露天も魅力な旅館やホテル
山中温泉には実に30を超える温泉があります。温泉旅館やホテルだけあって、どの宿泊施設も絶景の山間の景色を愉しみながらお湯を楽しむことができます。
それぞれに魅力があり、中には大手旅行メディアのランキングで近畿・北陸エリアで11年連続1位を取ったという強者まで様々です。
多くの人の人気を集めるサービスや、ファシリティ、雰囲気も気になりますが、やはり好みの別れるところなのでご自身に合いそうな素敵な宿を見つけてください。
吉祥やまなか
鶴仙渓を望むロケーションに建つゴージャスという言葉が似合う湯宿は、自然のなかでひっそりとした安らぎを与えてくれるリラックスできる場所です。
写真でご紹介しているような部屋付露天風呂のあるタイプもあり、ご予算に合わせて選べます。
珈琲・紅茶・加賀棒茶サービスや貸切温泉(滞在時1回50分)などのサービスもあり人気となっています。他にもアニバーサリーサービスなどもあり、記念日のお祝いにもピッタリの宿です。
山中温泉 花紫
温泉はもちろん、部屋からの眺望や特に料理も人気が高い宿です。「おしきせ」から「自由に」という発想からアラカルト懐石というオーダー感覚の懐石を楽しめます。
坪庭付き客室や、露天風呂・サウナの付いたスイートルームまで、大きな記念日や贅沢旅を満喫したいという方にオススメの宿です。
山中温泉 胡蝶
全10室とこじんまりしていますが、その分ゆったりと過ごせる贅沢な宿です。露天風呂付の部屋もあり、ほぼ一軒家のような客室です。(但し1室のみ)
その他の部屋も十分な広さがあり、ゆったりと川沿いの景色を眺めながら上質な時間を満喫できます。
風味吟撰の宿 厨八十八
米の字にちなんでつけられた宿名は、敷地内に田園を作ることから始めたそうです。田んぼテラスからこの様子は見ることができます。
渓流と竹林に最も近い1F客室はテラス付和室となっていて、テラスでは、竹林と渓流のさざ波などの自然音のなかゆったり時間を過ごせます。
また宿名の通りお米が特においしいと評判で、料理も満足いくとの声が多数を占める宿です。
みやこわすれの宿 こおろぎ楼
全部で7室という非常に少ない客室。こじんまりとしているので予約もすぐに埋まる人気の宿。露天付客室や、ベッドルーム付客室など、こじんまりしていても部屋タイプを選べます。
また、この規模の小ささが逆にすべてのゲストへの心配りへと繋がっていて評価も非常に高いです。大きな宿では味わえない、一種アットホームな空間を楽しみたい方にオススメです。
料理もこのエリアならではのものを味わえバランスの取れた宿です。
ゆげ街道はカフェや食事処が軒を連ねランチに最適
山中温泉の祖 長谷部神社を中心に広がるゆげ街道は、山中漆器や九谷焼のギャラリー等から、飲食店やお酒、地物野菜なども揃うお店が多く軒を連ねています。
ゆげ街道のお肉屋さん肉のいづみやでは大人気の揚げたてのコロッケや、持ち帰り用の焼豚などが手に入ります。またこんぱ亭・橋爪庵ではおこげも美味しい釜飯がいただけます。
最近人気の10割蕎麦をいただけるのは彩桂庵です。温・冷どちらのそばもいただけます。またそば粉クレープも人気です。
石川の地酒が手に入るお酒倶楽部 くぼででは、菊姫大吟醸入りのソフトクリームと、麹だけで造られた甘酒を喫茶コーナーでいただけます。
他にも数々のお店が軒を連ねているので、ひとつひとつじっくり回ればいつの間にか時間が過ぎているのではないでしょうか。
歩き疲れたら、日帰り入浴もできる湯快リゾートよしのや依緑園(じゃらん)で入浴はいかがですか。もちろん宿泊も可能で、わんちゃんと泊まれるプランもオススメです。
他にも、ゆげ街道から歩いて10分ほどの距離にある山中温泉ゆけむり健康村ゆ~ゆ~館(じゃらん)も人気があります。道の駅山中温泉 ゆけむり健康村に併設された温泉で、大人580円・小人230円で温泉を楽しめます。※毎週火曜日定休
このようにゆげ街道には様々な楽しみが詰まっているので、山中温泉に行かれた際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
山中温泉の関連イベント・プラン
山中温泉を含む加賀温泉郷には、山中温泉の他にも程近い場所に複数の温泉があります。
その中でも人気のある山代温泉は、山中温泉からも車で30分ほどの場所にあり二つの共同浴場もあるので、山中温泉から日帰りで少し違う泉質を楽しむことができる場所です。
甘さ控えめの和スイーツのお店も多く、温泉街を歩きながら楽しめ女性やお子さんにも人気です。各種宿泊施設も、立ち寄り湯を実施しているので、山中温泉・山代温泉と温泉三昧を楽しみたい方にもうってつけの場所です。
夏は暑さゆえクーラーなどで冷えすぎて体調を崩す方も多いですが、体の芯まで温まり免疫アップや体調調整をしてみてはいかがですか?噴き出すほどの汗をかいた後に飲む冷たいドリンクは格別じゃないでしょうか。
山中温泉の動画
山中温泉の様子が分かるオフィシャルムービーをご紹介します
(一社)山中温泉観光協会の基本情報
利用案内
営業日
1月4日~12月30日
営業時間
8:30~18:00
※季節・曜日により変動あり
休業日
12月31日~1月3日
日曜日
問い合わせ先
一般社団法人 山中温泉観光協会
0761-78-0330
山中温泉に関する各種情報ページ
宿や交通手段の確保など手間が面倒だったり時間がない!という方はツアーもご検討になってはいかがでしょうか。ツアーの種類の多いクラブツーリズムがおすすめです。
また、じゃらんなら列車を含むツアー、楽天トラベルならバスを利用したツアーをさがせます。
への行き方・アクセス
公共交通機関
JR加賀温泉駅からバス・タクシー利用で約20~30分
※山中温泉へ宿泊の場合旅館の送迎があり(宿泊施設へ直接お問い合わせください)
車
北陸自動車道 加賀I.C.・片山津I.C.から 約30分
北陸自動車道 小松I.C.から 約25分
北陸自動車道 福井北I.C.から 約30分
駐車場
あり(数台)
(一社)山中温泉観光協会・山中温泉旅館協同組合の地図
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