目次
東京23区外の強力パワースポットは西東京市に
東京には多くの神社仏閣があり、明治神宮や愛宕神社などの神社も有名です。
東京では23区内のスポットが注目されがちですが、市部にも由緒あるパワースポットが点在しています。
今回はそんな23区外のパワースポットである、西東京市の田無神社と東伏見稲荷神社をご紹介します。
都心新宿から約30分圏内の穴場スポット
今回紹介する2つの神社は、共に西武新宿線沿線に鎮座されています。田無神社・東伏見稲荷神社間は徒歩で約20分程度で移動できる距離。お時間があればどちらも参拝されてはいかがでしょうか。
元々は東京都田無市と東京都保谷市にそれぞれ位置していましたが、2001(平成13)年に二市が合併し西東京市となったため、現在はどちらも西東京市となっています。
どちらの神社も初詣には多くの参拝者が訪れ大変な賑わいとなりますが、普段は明治神宮のような混雑もなくゆったりとした時間が流れています。
通り沿いにある田無神社正面
駅を降りてすぐに見える東伏見稲荷神社の鳥居
田無神社に関しては創建が鎌倉時代とされており、かなりの歴史ある神社です。東京に鎌倉時代の創建と伝わる神社はそう多くはないので、非常に貴重であり由緒ある神社であることがうかがえます。
また、東伏見稲荷神社は、近年では外国人観光客にも人気の高い京都の伏見稲荷大社と所縁があります。
このような二つの神社が程近い場所に鎮座されているのもまた、何かのご縁なのかもしれません。
田無神社・東伏見稲荷神社のみどころ
鎌倉時代から厚い信仰龍神さま<田無神社>
西東京市にある田無神社は鎌倉時代の創建で長い歴史がある神社です。この長い歴史の中では、日本も大きな変化を遂げており田無神社もまた様々な曲折を経て現在の地に鎮座しています。
現在の主祭神は大国主命(オオクニヌシノミコト)ですが、創建当初から金龍神として顕在されている尉殿大権現(じょうどのだいごんげん)(級津彦命 しなつひこのみこと・級戸辺命 しなとべのみこと)は命の源である水と、災いを祓う神を司る豊穣と除災の守護神として祀られていました。
他にも現在は 須佐之男命・猿田彦命・八街比古命・八街比売命・日本武尊命・大鳥大神・応神天皇がお祀りされています。
田無神社といえば創建当初より龍神様として長らく信仰を集めていました。創建当初は現在の田無神社ではなく、水の豊かな谷戸の宮山という場所に鎮座されていました。時を経て江戸幕府による江戸城大改修の際に青梅からの石灰を輸送するために青梅街道を整備しますが、その際に人々は沿道への移住・田無宿の造営を行いました。
こうした流れのなかで現在の地に尉殿大権現は分祀され、さらに本宮をも遷座することとなるのです。明治の代になると熊野神社や八幡神社を合祀し、現在の田無神社と改名されました。
長い歴史の中で様々な出来事があった田無神社ですが、元々は水の守り神でもある龍神さまが鎮座され、人々の信仰を集め地域を守っていたということになります。
現在の田無神社には、金龍神・黒龍神・白龍神・赤龍神・青龍神が祀られています。
本殿(金龍神)
土用を象徴する中心・大地・豊穣の守護神
家庭運・頭領運・事業運などに関することを司る。大地に根差すような基盤を作れるように導いてくださいます
黒龍神
冬を象徴する北方・水・雨の守護神
厠(トイレ)・浴室・健康運・夫婦運・交際運などに関することを司る。流水のような新鮮な氣を保っていただけます
赤龍神
夏を象徴する南方・火の守護神
書斎・学業・勝負運・昇進などに関することを司る。灯火のような先見の明を与えてくださいます
※赤龍神は表参道の石段を上ったすぐ右手に隠れるように祀られているので見落とさないようにご注意ください
白龍神
秋を象徴する西方・金属の守護神
倉庫・金運・飲食・結婚などに関することを司る。鉱脈を掘り出すような収穫へと導いてくださいます
青龍神
春を象徴する東方・樹木・風の守護神
庭園・話術・音楽性・積極性などに関することを司る。新芽が芽吹くような発展へと導いてくださいます
五行思想(万物が火・水・木・金・土の元素からなるとする自然哲学)に基づいて、田無神社では五龍神が祀られています。さらに境内の銀杏の木はそれぞれの龍神のご神木として多くの人に親しまれています。
拝殿脇のご神木
田無神社には一楽満開札というものがあり、1年の一定期間のみ授かることができます。(例年11月23日(新嘗祭)~2月3日(節分祭))
この札を授かることにより、龍神様より最初の楽をいただけるとされています。この最初の楽を一楽と呼び、この一楽が次の楽、次の楽と楽を呼び込んで楽が集まり「萬の道」、つまり人生 が開かれることを指して一楽満開というそうです。
この場合の楽とは、心身が楽しくなることであり、生活、心身が豊かに健やかになるということを指しています。
このように五龍神が祀られた田無神社は近年都内のパワースポットとして非常に注目されていますが、まだまだ穴場といえるかもしれません。
多くのメディアで取り上げられたため以前に比べ参拝者も多くなってはいますが、初詣や行事を除けば歩行が困難なほどの混雑とは無縁です。
本殿(拝殿奥)に祀られている金龍神は年に一度、2時間のみ先着順の人数限定で特別参拝が許されるという非常に貴重な神様です。普段は目に触れることはないので大変貴重です。
豊富なおみじくや御朱印
田無神社が多くの人に愛されることのひとつに種類の多いおみくじや、季節ごとに授かれる御朱印が異なるといった部分も挙げられるのはないでしょうか。
また五龍にちなんだお守りも種類が多く非常に愛されています。
田無神社のお守りの一部
事前に授かる御朱印を提示してくださるので非常に親切です。
おみくじはおみくじのブースが設けられていて分かりやすいです。じっくり選んでご自分の好みにあったおみくじを引いてみるのがオススメです。
五龍神にちなんだおみくじもあります
このように種類の豊富なおみくじを使って気軽に運試しをしてみるのも楽しみのひとつになるのではないですか。
境内にある多くの見どころ
境内に五龍伸以外にも少彦名社や津島神社など祀られています。そのすべての社にお参りすることはもちろんオススメなのですが、他にも昭和の大横綱 大鵬にちなんだ土俵や、
多くの守護神である龍神様と、出雲大社の主祭神でも有名な大国主命などが祀られ霊験あらたかな23区外の東京のパワースポット「田無神社」へ参拝されてはいかがですか。手水舎の白柳、木彫りの子育て犬など他の神社にはない見どころがあります。
石段や石垣も見逃せません。江戸時代の職人の技が活きています。というのも、江戸時代にこの地に鎮座した際にこれらの石段は築かれたとされているからです。
拝殿の見事な技術も見逃せません。1875(明治8)年の建築で、江戸の優れた大工技術を継承したものとなっており、非常に貴重だといいます。ひとつひとつの彫刻もよく見ると実に精緻です。
ご紹介しきれないほど、他にも多くの見どころがあるので、参拝に行かれた際はゆっくりと境内を巡られてみてはいかがでしょうか。
京都の伏見稲荷大社からの分祀が由緒<東伏見稲荷神社>
ここまで田無神社をご紹介しましたが、同様に東京都西東京市には注目のパワースポットがあります。それが東伏見稲荷神社です。
東伏見稲荷神社は、京都の伏見稲荷大社から分霊を勧請して創建された神社です。京都 伏見稲荷大社の東国唯一の分霊地とされています。
東の伏見稲荷は京都の伏見稲荷大社ほどではないにせよ多くの鳥居があり、これぞ伏見稲荷という景観を見ることができます。
昭和初期(1929年)の創建なので歴史的には非常に長いとは言い難いですが、伏見稲荷大社から宇迦御魂大神(うがのみたまのおおかみ)・佐田彦大神(さだひこのおおかみ)・大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)の三柱を勧請しておりご神徳には確かな裏付けがあります。
京都 伏見稲荷大社は外国人観光客からの人気も非情に高い場所なので、京都まで移動する予定のない観光客にも、新宿から1本で移動できる距離にある東伏見稲荷神社は今後ますます注目を集めるのではないでしょうか。
街に溶け込む東伏見稲荷神社
西武新宿線の駅名「東伏見」の由来となっている東伏見稲荷神社の参道は、駅の南口を出てすぐの場所から始まります。
この大きな鳥居が目印となり、さらに進むと線路わきには案内板がでています。
しばらく歩くと次の鳥居が見えてくるので、道に迷うことはなさそうです。
タイミングが合えば写真ような鳥居と鉄道を合わせて見ることができます。この先の道は東伏見稲荷神社に着くまで住宅街が続きます。このように住宅を縫うように参道が設けられていて、非常に街に溶け込んでいます。
都道を渡ると立派な鳥居が姿を現し、東伏見稲荷神社に辿り着きます。鳥居をくぐるとすぐ石段になっていて多くの車が行きかう都道からすぐの場所とは思えない境内へと続きます。
石段の上では眷属(けんぞく)である狐が迎えてくれます。とても凛々しい顔立ちなので是非お見逃しなく。
神のお使いとされる稲荷神社の狐
その先にいよいよ拝殿となります。社務所は参道の脇にあるので、御朱印やお守りはこちらでお願いすることになります。
手水舎は石段を上り入ってすぐの右手にあるので、お清めをするのをお忘れなく。
東伏見稲荷神社拝殿
拝殿にて参拝をするのはもちろんですが、本殿裏のお塚も併せて参拝します。あらまつり宮ともいうお塚(お山)には複数の社があり、稲荷大神のご神徳が祀られています。こちらも併せて参拝することで完全なお詣りになるとされているので、是非お時間をとってゆっくりと参拝するのがオススメすすめです。
お塚案内図
案内図からも分かる通り非常に多くのお社があるので、ひとつひとつ、時間をかけて参拝してください。その間の道を多くの鳥居をくぐりながら巡ることができるので、通常の神社とは少し違った体験をできるのではないでしょうか。
稲荷神社のご祭神は狐ではありませんが、眷属である狐もとても大切にされています。参拝者の方はお供えに油揚げを持っていかれる方も多いようです。そのため、お供え用のかごが用意されています。
このように西東京市にはそれぞれ特徴のある神社が、パワースポットとして注目されています。
非常に清しい空気の流れる空間へ、新宿からふらっと電車に揺られて参拝にいかれてはいかがですか。
田無神社から東伏見稲荷神社までは、電車でも移動できますが徒歩で約20分圏内です。陽気の良い季節には適度な散歩にもなるのではないでしょうか。(田無神社⇔東伏見稲荷神社 経路)
田無・東伏見でのオススメグルメ
田無や東伏見は住宅地なので、庶民的でリーズナブルだけど味もバッチリというお店が多くあります。参拝のついでに立ち寄るのはいかがですか。
元祖麺屋ジャイアンはつけ麺好きに人気のお店。ハーフサイズから特盛まであるので、小食の方にも大食の方にもオススメです。
麺屋 瑞風(ミズカゼ)もラーメンのお店。煮干し醤油・鶏白湯のスープを楽しめます。こちらも人気店で並ぶこと必至。ですが、田無神社から徒歩5分と近いので午前中の早い時間に参拝を済ませ一番乗りを目指してみてはいかがでしょうか。
サワディーちゃおはアジア料理(タイ料理)好きにオススメのお店です。人気のガパオライスなどがいただけます。
らーめん いごっそうやまるめん堂は東伏見で味わえるラーメンのお店です。
このエリアもラーメン激戦区です。美味しいラーメンや、がっつり系のラーメンがお好きな方は、参拝に合わせてラーメン巡りをしてみるのも楽しいのではないでしょうか。
両駅とも新宿まで西武新宿線ですぐ出ることができるので、新宿まで出てからお食事となればさらにお店の選択肢は広がります。ご自身のプランに合わせてみてください。
東伏見稲荷神社の動画
東伏見稲荷神社の様子がわかる素敵な動画をご紹介します
田無神社基本情報
利用案内
営業日
無休
営業時間
24時間
問い合せ先
田無神社社務所
042-461-4442
田無神社への行き方・アクセス
公共交通機関
西武新宿線 田無駅 徒歩約10分
車
都道4号線(所沢街道)田無町一丁目交差点よりすぐ
駐車場
あり
田無神社の地図
東伏見稲荷神社 基本情報
利用案内
営業日
無休
営業時間
6:30~17:00
問い合せ先
東伏見稲荷神社
042-461-1125
東伏見稲荷神社への行き方・アクセス
公共交通機関
西武新宿線 東伏見駅 西武柳沢駅 徒歩約7分
車
都道4号線(青梅街道)東伏見交差点よりすぐ
駐車場
あり