しまなみ海道は絶景が続くサイクリングロードとして全国的に人気です。
今回はそのしまなみ海道からもアクセスができる夕日の絶景スポットが『亀老山展望公園』を紹介していきます!
なんとこの公園はあの超有名建築家が設計した作品でもあったんです!
目次
亀老山展望公園とは?
しまなみ海道の大島(愛媛県今治市)にある標高約307mの亀老山(読み方:きろうさん)の山頂部分につくられた駐車場・入園ともに無料の展望公園です。
来島(くるしま)海峡と来島海峡大橋、四国本土や今治市街を一望でき、晴れていれば西日本最高峰の「石鎚山(いしづちさん)」(標高1982m)までも眺めることができます。
展望台は景観に溶け込みながらも先鋭的なデザインが施され「天空の橋」とも称されています。
また、山頂へ続く道はヒルクライムスポットとしてサイクリストたちからも人気です。
亀老山の由来は?
1300年以上前に観音像を背負った亀が見つかり、この山に観音像を安置する伽藍が建立されたことから亀老山と名付けられたといわれています。
また、亀老山のふもとにある高龍寺(こうりゅうじ)は聖徳太子(厩戸皇子)が来島海峡でシケにあった際に亀の甲羅に乗った千手観音の導きによって難を逃れたことで、お礼として創建したとも伝わっていて亀にまつわる伝説が残っています。
(創建当初は亀老山の中腹に建立されたとされています。)
ちなみに高龍寺は能島村上水軍の祖、村上義弘の菩提寺としても知られています。
亀老山展望公園のみどころ
展望台は隈研吾が設計
亀老山の展望台は新国立競技場の設計でも記憶に新しい世界的な建築家、隈研吾(くまけんご)氏が1994年に手掛けたものです。
コンセプトは「見えない建築」です。
それまで公園として水平に切り開かれていた山頂部分を元の山型の形に戻し、そこに埋め込むように展望台がつくられました。
その景観に溶け込む「建築を消す」斬新な試みが評価され、1995年には日本商環境デザイン協会主催のデザインアワードで文化・公共施設部門の最優秀賞に輝いています。
しまなみ海道屈指の眺望から夕日が見られる
展望台は北西から南東にかけて橋が架かったような形をしていて、360度の眺望を楽しむことができます。
なかでも人気なのがこの場所からの夕景はしまなみ海道随一と評価する人も多く、夕日が反射したオレンジ色の来島海峡とシルエットが浮かぶ来島海峡大橋とのコントラストは絶景の一言です。
夕日を見る際には北西側(四国を正面にして右側)にある展望スペースが撮影の人気スポットになっています。
夕日の方角や日の入り時間
亀老山の展望台からの夕景で人気なのは、来島海峡大橋越しに夕日が沈む時期です。
来島海峡大橋越しに夕日が見られる時期
3月上旬~10月上旬
上記の時期以外には来島海峡大橋の左側に夕日が沈みます。
日の入り時間は日によって異なりますが、日没の前後40分はマジックアワーといわれる空の色の変化が楽しめる時間帯で多くの人がこの時間帯に写真を撮ります。
今治市の日の入り時間
※表示までに時間がかかることがあります
初日の出や夜景スポットとしても密かに人気!
夕日の時間帯が一番人気が高いですが、展望台の眺望の良さから初日の出や夜景のスポットとしても人気が高まってきています。
橋がライトアップされる日がある
来島海峡大橋は特定日にライトアップされるので、その日を狙って亀老山展望公園から夜景を楽しむのがおすすめです。
来島海峡大橋のライトアップスケジュール
(本州四国連絡高速道路株式会社)
初日の出も拝める
亀老山展望公園は南東側(四国を正面にして左側)にも展望スペースがあるため、四国と瀬戸内海越しに昇る初日の出を見ることができるスポットとして人気です。
元旦には混雑のために数時間前からスペースを確保する必要があるほど、多くの人が訪れます。
(初日の出ライドに訪れる人もとても多いです)
初日の出(1月1日)の時刻
午前7時15分ごろ
初日の出の方角
南東方面
(展望スペースでは海側に開けている側がベストポジションです)
名物グルメ!藻塩ジェラートが食べられる
亀老山展望公園では乗用車向けの駐車場に売店があり、玉藻塩が練りこまれたジェラートが食べられます。
うま味とミネラルがたっぷりの藻塩はジェラートの甘さを優しく引き出していて、ここでしか味わえないため訪れた人の多くが堪能しています。
真冬(12月~2月)には休業しているのでご注意ください。
亀老山展望公園への交通手段別のアクセス方法
公共交通機関(バス)の場合
亀老山展望公園には公共交通機関では直接行くことができません。
しまなみライナーを利用した場合、乗り換えがあります。
しまなみライナーを利用する場合
しまなみライナーは広島市/福山市と今治市の間を結ぶ高速乗合バスです
1.高速乗合バス しまなみライナーで「大島BS」で下車
2.大島島内バス「友浦・早川~宮窪~下田水港線」に乗り換え、「亀山」バス停で下車
※「友浦・早川→宮窪→幸→下田水港」の欄をご確認ください
3.亀山バス停から徒歩約90分
※約4km行程のほとんどが上り坂(高低差274m)です
路線バス「松山・今治~大三島線」を利用する場合
松山駅や今治駅からはせとうちバス・瀬戸内海交通が運行する路線バス「松山・今治~大三島線」に乗れば、乗り換えなしで亀山バス停まで行くことができます。
※バスには「特急便」と「急行便」があり、一部の特急便は「亀山バス停」に停車しないのでご注意ください
車の場合
亀老山展望公園のマップコード
381 124 009*18
尾道方面から
西瀬戸自動車道「大島北IC」より国道317号線を経由して約16分
今治方面から
西瀬戸自動車道「大島南IC」より国道317号線を経由して約8分
亀老山展望公園の駐車場
あり
(無料・約40台)
自転車の場合
国道317号線沿いにある前述の「亀山」バス停付近の交差点から入ります。
周辺には案内板が整備されているので迷うことはほぼないと思います。
高低差:274m
距離:約3.4km
平均勾配:8%
(山頂付近では10%を超える勾配が続きます)
亀老山展望公園のサイクルスタンド
あり(サドル掛け式)
※乗用車向け駐車場に併設されています
タクシーの場合
道の駅「よしうみいきいき館」から往復での定額タクシー(3,500円)を利用するのがおすすめです。
よしうみいきいき館は前述の島内バスの終点「下田水港(しただみこう)」に隣接している道の駅です。
往復タクシーのお問い合わせ先
おおしまタクシー
0897-84-2629
※2019年12月時点の情報です
よしうみいきいき館
前述の往復タクシーできる道の駅で亀老山展望公園から車で約10分の来島海峡大橋のたもとにあります。
地元の特産品の販売の他、レストランやバーベキュー施設などが揃っています。
バーベキュー施設では冬季限定で牡蠣の食べ放題も実施しています。
また、この道の駅を中心として、来島海峡急流観潮船(1月1日は休業)やレンタサイクルなど、体験型の観光をすることも可能です。
まとめ
・亀老山展望公園はしまなみ海道随一の夕日の風景を楽しめる
・展望台は世界的建築家、隈研吾の設計
・夕景以外にも夜景・初日の出スポットとしても人気
・バスで行く場合は最寄りのバス停から上り坂を1時間以上歩く必要がある
・タクシーで行く場合は道の駅「よしうみいきいき館」から定額往復タクシーを利用するのがおすすめ
亀老山展望公園の動画
亀老山展望公園から望む夕日の動画をご紹介します
展望台の建築美と眺望の自然美がわかるドローン動画をご紹介します
亀老山展望公園の基本情報
利用案内
開園時間
指定なし(24時間出入り自由)
(よしうみいきいき館は9時~17時)
休園日
なし
(よしうみいきいき館は1月1日)
料金
無料
(入園・駐車場ともに)
問い合わせ先
今治地方観光協会
0898-22-0909
亀老山展望公園に関する各種情報ページ
亀老山展望公園の紹介ページ
(今治地方観光協会)
亀老山展望公園の地図
愛媛県今治市吉海町南浦487-4