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国宝 瑞龍寺は前田家と縁ある高岡の名所
瑞龍寺は利家ではなく利長の菩提を弔う寺院
富山県高岡市にある高岡山 瑞龍寺(ずいりゅうじ)は重要文化財ではなく国宝としても有名な由緒ある寺院です。
古くは加賀藩であったこの地域は、加賀藩主の前田家が治めた場所でもあり瑞龍寺も前田家と非常に深い関係があります。
前田家で思い出されるのは「利家とまつ」でもなじみ深い前田利家を思い浮かぶのではないでしょうか。前田利家は加賀藩の礎を築いた大名ですが、時代が移り行く中で子へと受け継がれ、加賀藩はさらに発展しました。
その子である前田利長は、築城、城下町の形成、商工業が発展する歴史の中で城下町高岡をつくり充実させてゆきました。その後子を持たない利長は、かなり年の離れた異母弟である前田利常に家督を譲ります。
加賀といえば、加賀百万石とも呼ばれた大国。当時の大都市を譲られたことに大変恩義を感じた利常は、利長の死後、菩提を弔うため曹洞宗高岡山瑞龍寺を創建しました。すべての伽藍の造営には20年の月日がかかったと聞けばその規模の大きさが伝わります。
こうして造営された曹洞宗高岡山瑞龍寺は、現代社会の中で地元に愛されるだけではなく国宝として広く全国に親しまれています。
国宝 瑞龍寺が照らされるライトアップも必見
最近では寺院や城郭など様々な歴史的建造物が、紅葉の時期や桜の時期に合わせてライトアップされることも少なくありません。
国宝 瑞龍寺でも、春と夏にライトアップが実施されます。
春には国宝瑞龍寺 春のライトアップと門前市が、夏には夏の国宝瑞龍寺 夜の祈りと大福市が実施され、それぞれ春は4月下旬の3日間(5月にかかる場合あり)、夏は8月の2日間にわたり開催されます。
国宝瑞龍寺 春のライトアップと門前市
ご紹介した動画でもわかる通りライトアップのみならず、プロジェクションマッピングも実施されかなり現代的なものも取り入れられています。
近代的な演出は歴史ある瑞龍寺に新たな息吹を与えるようで美しいです。
ご紹介したのは2018年開催時のものですが、2019年の様子はこちらからご確認ください。毎年少しずつ内容を変えて開催しているのをご確認いただけます。
同時開催の門前市も見逃せません。県内外から多くの出店がありお祭りさながらに賑わいます。こちらも合わせてお楽しみください。
2024年4月29日(月・祝)、30日(火)、5月1日(水) 19:00~21:30
前売券500円、当日券800円(中学生以下無料)
※前売り券は、北日本新聞社(本社・西部本社・砺波支社)、高岡駅観光案内所、高岡市生涯学習センター、文苑堂書店(富山県全店)などで購入可能
公式サイトにて詳細はご確認ください。
夏の国宝瑞龍寺 夜の祈りと大福市
春のライトアップと打って変わりしっとりしたライトアップが夜の祈りと大福市として夏に行われます。
荘厳な雰囲気も漂うなか、不浄や悪を焼き尽くす力を持つとされるトイレの神様鳥瑟沙摩明王のご加護があるよう大勢の参詣者が手を合わせます。
総門前の大福市では飲食店を中心とした高岡市内外の店が並び賑わいます。2017年までは冬(2月)にも夜の祈りと大福市が開催されていて、雪の降る中一層幻想的な雰囲気を醸していました。
どちらのライトアップも事前発売の前売り券と当日券があり、前売りは350円・当日が500円で中学生以下は無料です。また会場付近は大変混雑するので公共交通機関の利用が推奨されますが、臨時駐車場としてイオンモール高岡が過去開催では利用できました。※臨時駐車場からはシャトルバス利用となります(高岡市地方卸売市場 駐車場が利用できる場合あり 開催によるので事前確認してください)
前売り券は北日本新聞社本社・支社等のほか、高岡駅観光案内所やイオンモール高岡、チケットぴあやローソンチケットとインターネットからも購入できます。(取扱いは変更になる可能性あり)
春のライトアップと門前市 開催概要
開催時間|18:30~21:30(門前市は17:00頃~)
会場名 |国宝 瑞龍寺
連絡先 |0766-22-2224(北日本新聞社高岡支社営業部)
夜の祈りと大福市 開催概要
開催時間|18:30~21:30(大福市は18:00~)※2月開催の場合は17:30~20:30
会場名 |国宝 瑞龍寺
連絡先 |0766-22-2226(北日本新聞社高岡支社事業部)
公式facebook
どちらのライトアップも日程は年により前後しますが、それぞれ4月末、8月中旬(2月開催の場合は2月上旬)となっていますので、事前に観光協会(0766-20-1547)等へご確認ください。
国宝 瑞龍寺の駐車場
年中行事やライトアップ期間等の混雑期には駐車できない場合もありますが、瑞龍寺拝観者向けの駐車場があり、通常は駐車可能です。
駐車料金は無料で、収容台数は普通車約100台。詳しい情報は瑞龍寺(0766-22-0179)まで直接お問い合わせください。JR新高岡駅からは車で約10分程度です。
バス(11人乗り以上)をご利用の場合は、瑞龍寺参道八丁道の交通規制により乗り入れ不可となりました。そのため第1観光駐車場を利用することになるのでご注意ください。
駐車場利用可能時間|8:30~18:00
JR新高岡駅や富山空港からレンタカー等をご利用の場合、マイカーをご利用の場合には駐車場が大変便利です。また土産物屋や食事処も周辺にあるので、周辺観光も合わせて楽しみたい場合にも重宝します。
じゃらんレンタカーなら事前予約も可能で、空いている車種もインターネット上で確認できるので便利です。併せてご利用を検討ください。
富山県唯一の国宝 瑞龍寺の指定建造物
瑞龍寺は富山県で唯一の国宝指定を受けている寺院ですが、正確には仏殿・法堂・山門の3棟が国宝に指定されています。このほか総門・僧堂・大庫裏・大茶堂・回廊は重要文化財とされています。
現在の瑞龍寺にある建造物の中には明治期に解体されたものもありましたが、昭和から平成にかけ解体や発掘調査を経て大修理が実施され現在の形となっています。
瑞龍寺が国宝指定されたのは比較的最近のことで1997(平成9)年のことで、これは新規に国宝に指定された建造物としては実に30年ぶりのことでした。
瑞龍寺の伽藍は国宝や重要文化財が多く、それらが一か所に集まっているわけですから富山観光の際にはぜひ訪れたい場所のひとつです。高岡市の観光スポットとしての人気は当然のことですが、全国的に足を運ぶ方の多い場所でもあります。
瑞龍寺の見どころのなかでライトアップについては既にご紹介した通りですが、境内一面の芝の緑と青空に映える瑞龍寺、雪の白に映える荘厳な佇まいも、もちろん春や秋の紅葉の時期の日中にも季節ごとに異なる美しさで迎えてくれます。
瑞龍寺の拝観 所要時間や拝観料は?
瑞龍寺の拝観には、まず拝観受付所で拝観料を納める必要があります。拝観料は以下の通りです。
- 大人 :500円
- 中高生:200円
- 小学生:100円
- 乳幼児:無料
※30名以上の団体の場合団体割引あり
拝観時間は通常9:00~16:30(閉門)ですが、閉門時間の30分前までに受付を済ませる必要があります。また、12月10日から1月31日までは閉門時間が30分早い16:00までなので15:30までに受付を済ませる必要があるのでご注意ください。
閉門の30分前まで受付ということは逆算すると、所要時間は30分もあれば全て見て回れる、と思われるかもしれませんが、のんびりと見て回るには40分から1時間くらいの余裕があると安心です。
もちろん主要な国宝を急ぎ足で見て回る分には多くの時間を要すわけではありませんが、
それでもすべての伽藍や広い敷地の中ゆったりとした時間の流れを感じるのであれば時間に余裕をもって臨まれるがオススメです。
ちなみに御朱印をお願いする場所も受付所になるので、御朱印をいただく方は受付の際にお申し出ください。御朱印・御朱印帳とも複数あります。
また、多くの方がいわゆるトイレの神さまとして知られている烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)のお札をお求めになります。
トイレも併設されているので、こちらでお済ませください。
心を静める写経体験
瑞龍寺では13歳以上の方を対象とした写経体験を実施しています。
このツアーでは、写経体験の他に自由拝観、まちの駅たかおか「清風」での昼食が含まれます。心を無にする写経体験、日ごろ口にすることのない精進料理、国宝を含む瑞龍寺の拝観と非日常体験がセットになった満足企画です。
体験した方の評価も軒並み高く、瑞龍寺自体を存分に味わえるという声も少なくありません。
普段字を書く習慣がなく、あまり上手に書けないので不安という方もいらっしゃるかも知れませんが筆ペンでお手本をなぞる形の写経ですので、心を静めるつもりで取り組めればそれほど難しくはないと思います。また最少催行人数は2名以上となっているので、お友達同士、カップル、ご夫婦、親子などで申し込むのにもぴったりです。
午前の部、午後の部があり午前の部は10:00~、午後の部は12:00~となっているので予定も立てやすいです。写経自体は50分の時間がとられ全体で3時間程度のコースなのでたっぷりと瑞龍寺を楽しめます。
じゃらんからならネット予約も可能で便利です。じゃらんでコースを確認する
瑞龍寺は前田利長公の菩提寺とご説明しましたが、墓所は別の場所にあります。
瑞龍寺を住職のご案内でめぐり宝物殿の案内と、精進料理の昼食の後さらに利長公の墓所と廟守(墓所を守る)の寺繁久寺を巡る「ゆかりの地ツアー」や禅寺である瑞龍寺での参拝および坐禅に取り組める「坐禅ツアー」なども開催されています。
こちらについては、企画会社の(株)富山県福祉旅行センターに直接お問い合わせください。
拝観に訪れ写真を撮り、見て回るのとはまた違った素敵な体験を楽しめるはずです。
(Yahooトラベル)
瑞龍寺に行くなら一緒にまわれるおすすめ観光スポット
前田利長 墓所
瑞龍寺の門前から八丁道東へ進むと前田利長 墓所へたどり着きます。国の史跡にも指定されていて大変立派なもので、武士のものとしては最大級ともいわれています。
八丁道の石畳も歩きやすく、天気の良い日にはとても気持ちよく歩くことができます。
墓域は通常一般公開はされていませんが、毎年9月13日の「前田利長公顕彰祭」の時に限りは一般公開されます。
高岡大仏
諸説ありますが、奈良 東大寺の大仏、神奈川県 高徳院の鎌倉大仏と並び日本三大仏に数えられる大仏です。高岡大仏は座像で台座の下は回廊(6:00~18:00)になっていて、様々な展示がなされています。
高岡おとぎの森公園
有名な話なのでご存知の方も多いと思いますが、高岡市はドラえもんの作者としても広く認知されている藤子・F・不二雄氏の生まれ故郷としても有名です。
そして、あのドラえもんの世界が再現されているのが「高岡おとぎの森公園」です。作中に登場する空き地が見事に再現されています!
また、東京ドーム2.5個分という敷地にはこれ以外にも遊具や広々としたスペースもあるので、地元の方がジョギングを楽しむ姿も。お子様連れには特にオススメのスポットです。
金屋町 千本格子の家並み
高岡の鋳物(いもの)発祥の地である金屋町(かなやまち)は2代藩主利長の手厚い保護により栄えた町で、現在は多くの工場が郊外に移転してしまいましたが、千本格子の家並みが大切に保存されており銅片を埋め込んだ石畳と相まって独特の美しい景観を望むことができます。
また文化庁より重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
前田利長公の命日6月20日には、例年「御印祭(ごいんさい)」が行われ、祭りの前夜に行われる「弥栄節(やがえふ) 街流し」とともに大変盛り上がります。
高岡古城公園
現在では外堀と石垣の一部が残る高岡古城公園は、かつて前田利長公が築いた城跡です。
敷地内には射水神社をはじめ、動物園や博物館などもあり、春の頃には桜も楽しめます。また、夏の盛りでも木陰が多いのちょっとした散歩がてらにも適しています。
紅葉の時期も美しいと評判です。100名城のスタンプは博物館入口に設置されています。
瑞龍寺の地図
瑞龍寺の行き方・アクセス
公共交通機関
JR新高岡駅 徒歩約20分
あいの風とやま鉄道 高岡駅 徒歩約20分
車
能越自動車道 高岡I.C.から 約10分
北陸自動車道 小杉I.C.から 約15分
駐車場
あり(約100台/無料)
瑞龍寺の動画
瑞龍寺の様子がわかる素敵な動画をご紹介します!
瑞龍寺の基本情報
利用案内
営業時間
9:00~16:30(閉門
閉門時間の30分前までに受付要
12月10日~1月31日 16:00閉門
料金
- 大人 :500円
- 中高生:200円
- 小学生:100円
- 乳幼児:無料
※30名以上の団体の場合団体割引あり
問い合わせ先
曹洞宗 高岡山 瑞龍寺
連絡先:0766-22-0179
瑞龍寺に関する各種情報ページ
瑞龍寺 公式サイト
高岡市観光ポータルサイト たかおか道しるべ
瑞龍寺を含むツアー・ホテル等
瑞龍寺は富山県でも人気の観光スポットのひとつなので、ツアーに組み込まれることも多いです。
ツアーであれば近隣や隣県の主要スポットも合わせて回れる可能性も高く、運転の心配もありませんので便利です。
五箇山の合掌造りがセットになったプランが出る場合もあるので見逃せません。国宝と世界遺産を同時に見れるチャンスです。
クラブツーリズム 国内旅行
では、クラブツーリズム限定のツアーが組まれている場合もあるので要チェックです。
瑞龍寺のみならず周辺観光も合わせて楽しみたい方には宿泊もオススメです。
富山駅周辺を観光拠点にされる場合もあるとは思いますが、高岡周辺を拠点に富山湾の雨晴海岸等へお出かけになるのもオススメです。
周辺も季節により見どころが変わりますし、瑞龍寺もライトアップなどの年中行事(イベント)も目白押しです。
富山県唯一の国宝へお出かけしませんか。
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