伊豆エリア最古の湯があることでも知られる修善寺温泉には、同エリアでも屈指の古刹『修禅寺』があります。
そこで今回は修禅寺の見どころや修善寺駅からのアクセス方法など、色々な情報を詳しく紹介していきます!
目次
修禅寺とは?
修禅寺(しゅぜんじ)は修善寺温泉の中心に鎮座する曹洞宗の寺院で807年(大同2年)に空海(弘法大師)が開いたと伝わっています。
空海が創建したので当初は真言宗のお寺でしたが、時代の変遷とともに臨済宗を経て現在の曹洞宗の寺院になっています。
山号は福地山で、正式名称は「福地山修禅萬安禅寺(ふくちざんしゅぜんばんなんぜんじ)」、略して福地山 修禅寺と呼ばれています。
すでに気づいていると思いますが「修善寺」という地名は、このお寺の名前が由来です。
また、鎌倉幕府の開祖・源頼朝の弟、源範頼(みなもとののりより)と頼朝の息子で2代将軍の源頼家(みなもとのよりいえ)が幽閉され、その後に殺害されたとされる場所としても知られています。
その歴史や文化、景観などから、修禅寺は寺宝の大日如来坐像とともに「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の2つ星(寄り道する価値がある)に選出されています。
※修善寺エリアでは他に「竹林の小径」が2つ星を獲得しています
修善寺と修禅寺はなぜ字が違うのか?
現在の修禅寺は「桂谷山寺」⇒「修善寺」⇒「修禅寺」と寺号(名前)が変わってきたといわれています。
(「桂谷」は創建当初の周辺の地名だったようです)
諸説ありますが、寺号が「修善寺」の時代に地名として残り、その後、お寺が「修禅寺」へ変わったため、“修善寺”と“修禅寺”の2つの表記が生まれたと考えられています。
ちなみに「修禅」は「修禅定(しゅぜんじょう)」という言葉の略で、禅定(精神を統一して煩悩から離れた澄んだ心境)に入るための修行のことを意味しています。
修禅寺のみどころ
修禅寺には境内にある建物や文化財はもちろん、イベントや紅葉まで様々な見どころがあるので紹介していきます。
境内の建物や文化財
山門
修禅寺の玄関とも言える門で2014年の改修により、指月殿に安置されていた金剛力士像が守護神として両側に遷座されました。
この金剛力士像は夜になるとライトアップされ、迫力が増すと評判です。
水屋(手水舎)
山門をくぐってすぐの右側には水屋があり、龍の口から流れる水でお清めができるようになっています。
実は、これは水ではなく温泉なんです!
しかも、飲用もできるとあってパワースポットにもなっています。
鐘楼堂
参道を挟んで水屋の正面にあるのが大きな鐘が吊るされている鐘楼堂です。
周辺には、もみじや竹が植えられていることもあり、春~夏にかけては青もみじ、秋には紅葉と鐘楼堂のコントラストが楽しめると写真スポットとして人気です。
また、12月31日大みそかの夜にはこちらで除夜の鐘として鳴らされます。檀家以外にも修善寺温泉の宿泊者も事前配布の整理券を持っいれば打つことができます。
(要宿泊先への事前問い合わせ)
石像
境内には様々な石像やお地蔵様が配置されていて1体ずつ表情も違うので見て回るのもおすすめです。
木造 大日如来坐像
1210年に作られたと伝わる修禅寺のご本尊で国の重要文化財に指定されています。
普段は一般公開されていませんが、例年11月1日〜30日間のみ限定公開(宝物館入場料300円)されます。
ミシュラン・グリーンガイドの2つ星を獲得しています。
御朱印は?
御朱印は参道から本堂を正面に見て右側にある寺務所で受け付けてもらえます。
寺務所の受付時間
4月~9月 8:30~16:30
10月~3月 8:30~16:00
御朱印の拝受料
300円
奥の院の御朱印もいただける場合がある
修禅寺にはいろは道を西に5kmほど進んだ場所に空海が修行したとされる奥の院(正覚院/しょうかくいん)があります。
実はそちらでも御朱印を授けてもらえるのですが、その事務所に人がいない場合、修禅寺で御朱印を授けてもらえます。
奥の院への参拝と御朱印の拝受に行く予定がある場合、修禅寺で事前に当日の現地での授与状況を確認しておくと安心です。
春は桜、秋は紅葉が楽しめる!
修禅寺の桜の見頃は?
修禅寺境内には修善寺寒桜という固有の品種が6本のほか、しだれ桜も植えられています。それぞれ見ごろの時期が少しずれています。
修善寺寒桜の見ごろの時期
例年3月中旬ごろ
しだれ桜の見ごろの時期
例年3月下旬~4月上旬
修禅寺の紅葉の見頃は?
境内にはモミジ・カエデ類の木も多く植えられていて、秋になると赤色や黄色で境内を彩ります。この時期はもみじ林など、修善寺の各名所で一気に紅葉が進むため多くの人が紅葉狩りを楽しみます。
また、修禅寺では見ごろの時期限定で方丈の庭園も一般開放(拝観料200円/中学生以上)され、多くの人が訪れます。
修禅寺での紅葉の見ごろの時期
例年11月下旬~12月上旬
庭園特別公開
紅葉の見頃に合わせて例年11月下旬〜12月初旬に普段は非公開の庭園が特別公開(入場料200円)されます。
大正天皇が皇太子時代に訪問して「東海第一園」と話したという逸話が残る池泉回遊式庭園で修善寺温泉でも知る人ぞ知る紅葉スポットです。
イベント開催も多数!
修禅寺では寺院の行事はもちろん、観光協会とも連携した様々なイベントも開催しています。
修善寺で開催されるイベントカレンダー
(伊豆市観光協会 修善寺支部公式サイト)
弘法市
弘法大師の月命日となる毎月21日に開催されている露天市です。地元産の食材やお土産などを買うことができるので人気です。
開催日
毎月21日
※4月と8月は弘法忌のため開催されません
開催時間
7:30~12:00(正午)
問い合わせ先
伊豆市観光協会修善寺支部
0558-72-2501
春季弘法忌
毎年4月20日と21日にとり行われる伝統行事で、地元の人たちからは「春のお弘法さん」と親しまれています。
開催日
毎年4月20日・21日
20日には御輿の渡御・万灯会、21日には大般若祈祷・湯汲み式がとり行われます。
頼家まつり
修善寺の地で暗殺された源頼家とその家臣たちをしのぶイベントで毎年7月中旬に開催されています。
武士の仮装をして練り歩く「源頼家公行列」が人気です。
開催日
毎年7月中旬の2日間
初日に前夜祭、2日目に源頼家公行列が催されます。
秋季弘法忌
毎年8月20日と21日にとり行われる伝統行事で、地元の人たちからは「秋のお弘法さん」と親しまれています。
開催日
毎年8月20日・21日
20日には万灯会、21日には大般若祈祷、大祭、花火大会がとり行われます。
キャンドルナイト in 修善寺温泉
修禅寺の境内ライトアップするイベントで前述の秋季弘法忌の前後に開催されています。
(花火大会の日は休止)
↓以下の記事で最新の開催情報を紹介しています
修禅寺までのアクセス・最寄りの駐車場情報
アクセス・行き方
公共交通機関の場合
伊豆箱根鉄道 駿豆線 修善寺駅より「修善寺温泉行き」バスで約10分、「修善寺温泉」バス停下車、徒歩約4分
修善寺駅発のバスの時刻表はこちら
(東海バス公式サイト)
車の場合
修善寺道路(国道136号有料バイパス)の修善寺ICより約5分
※温泉街は一部区間で一方通行規制が実施されているのでご注意ください
一方通行区間の詳しい地図はこちら
(修善寺温泉公式サイト)
修禅寺の最寄り駐車場
修禅寺に近い駐車場を紹介します。
最寄り駐車場は「P」マーク(赤色)、修禅寺は「★」マーク(赤色)
プリモ商事駐車場
修禅寺山門まで徒歩約1分
マップコード:116 186 079*30
独鈷の湯の目の前にある駐車場です。修善寺温泉の中心にあるので各スポットを巡るのに便利ですが、駐車料金が他と比べると割高な印象です。
駐車料金
520円/1時間
(最大料金の設定なし)
収容台数(目安)
20台ほど
有料駐車場(2ヶ所あり)
修禅寺山門まで徒歩約2分
マップコード:116 186 114*74
筥湯(はこゆ)の近くにある駐車場で月の庭パーキングと菊屋駐車場が隣りあっています。
最大料金があり、収容台数も多めなので人気の駐車場です。
駐車料金
500円/1日
収容台数(目安)
月の庭パーキング:50台ほど
菊屋駐車場:30台ほど
バスツアーで行くのもおすすめ
修善寺温泉にはバスツアーを利用して行くのもおすすめです。
人気のバスツアー会社「クラブツーリズム」では関東各地を中心に関西などからも出発し、バスや列車を利用して修善寺温泉を含む伊豆エリアの観光スポットを周遊する宿泊付きツアーを企画しています。
修善寺温泉を含むツアーの探し方
①下記の「クラブツーリズム公式サイト」のリンクをタップ
②遷移先の画面右上にある「ツアー検索」のボックスをタップ
③検索条件画面の下部「さらに条件を追加する+」をタップ
④「キーワード検索(観光地等)」に『修善寺温泉』を入力
⑤「検索」ボタンをタップすると出発地ごとのツアーが出てきます
※時期や定員などにより催行されていない場合もあります
まとめ
・修禅寺は伊豆有数の古刹で歴史の表舞台にも登場する
・境内には見どころが満載でイベントも多数開催される
・御朱印は寺務所で授与してもらえ、場合によっては奥の院の御朱印も授けてもらえる
・桜は3月中旬~4月上旬、紅葉は11月下旬~12月上旬が例年の見ごろ
・修善寺駅からは路線バスでのアクセスが便利
・車の場合は近くに駐車場あり
伊豆最古のお湯と一緒に修禅寺で歴史や季節を感じてみるのはいかがでしょうか?
修禅寺の動画
秋の特別公開された庭園の様子が収められた動画を紹介します
修禅寺の基本情報
利用案内
営業時間
参拝自由
※寺務所の受付時間は前述の通り
閉門日
指定なし
料金
拝観無料
※宝物殿への入館料は300円
問い合わせ先
福地山 修禅寺
0558-72-0053
修禅寺に関する各種情報ページ
>>【ヤフートラベル】で修善寺温泉の宿泊施設を探す(PayPay利用可能)
修禅寺の地図
静岡県伊豆市修善寺
修禅寺に行くなら一緒にまわれるおすすめ観光スポット
独鈷の湯(とっこのゆ)
-修禅寺山門から徒歩で0分
竹林の小径
-修禅寺山門から徒歩で約4分
筥湯(はこゆ)
-修禅寺山門から徒歩で約2分