岩手県一関市の名勝『厳美渓』は渓谷美だけでなく、「空飛ぶ団子」や温泉も楽しめるスポットとして人気です。
そこで今回は厳美渓の見どころからアクセス・駐車場情報まで動画と一緒に余すところなく紹介していきます!
目次
厳美渓(げんびけい)とは?
厳美渓は栗駒山を水源に一関市を流れる磐井川(いわいがわ)の中流にある全長約2kmの渓谷で国の名勝および、天然記念部に指定されています。
景勝地として数々の歴史上の偉人に愛された場所で特に伊達政宗の「東の松島 北の厳美渓」の言葉は有名です。
また、世界遺産群で有名な平泉エリアから車で10分ほどの場所にあるのでアクセスしやすいのも人気の一因です。
厳美渓のみどころ
厳美渓には見どころがたくさんあり、その中でも特におすすめなポイントを紹介していきます!
厳美渓の散策マップ・パンフレット
(一関市観光協会)
※容量が大きいPDFファイルですのでご注意ください
奇岩や滝が織りなす自然美
厳美渓は栗駒山の噴火によって堆積した凝灰岩が川の水流によって浸食されて作り出されています。
その表情は多彩で、奇岩や滝、深淵(しんえん/深い溝のこと)など様々ありますが、甌穴(おうけつ)が特に発達していることが有名です。
渓谷沿いの公園や遊歩道でそれらの風景を見ながら散策することができます。
甌穴とは?
川底や河岸の岩上に現れる円形のくぼみや穴のことです。
名物「かっこうだんご」は空を飛ぶ?!
厳美渓の名物グルメといえば、空飛ぶ団子「郭公(かっこう)だんご」です。
これは厳美渓沿いにある茶屋「郭公屋(かっこうや)」から厳美渓内の休憩所(東屋)までをロープを伝わせて届けるという、珍しい体験することが出来るので多くの観光客が購入しています。
注文ができる休憩所(東屋)は天工橋(てんぐばし)から上流に約70mの場所にあります
かっこうだんごの利用案内
注文の手順
①対岸の休憩所(東屋)にあるカゴに代金を入れる
②設置されている板を木づちでたたくとカゴが茶屋に回収される
③お団子とお茶が入ったカゴが届く
(お釣がある場合は一緒に届きます)
料金
400円(1人前)
1人前の内容
ごま、あんこ、しゅうゆの3種とお茶
営業時間
9:00~16:00
営業期間
4月~11月(期間中は無休)
※12月~3月までは休業
注意点
・大型連休中などは提供までに時間がかかる場合があります
・荒天の際は提供されない場合があります
・お店に黄色い札がかけられた場合、当日の営業は終了です
問い合わせ先
郭公屋(かっこうや)
0191-29-2031
吊り橋でスリルも味わえる!
天工橋から1つ下流側にある御覧場橋(ごらんばばし)は吊り橋スポットとして人気です。
結構揺れるのでスリルを味わえると評判です。
※冬季は積雪があるため通行禁止になります
↓御覧場橋のGoogleストリートビュー
橋の真ん中からは奇岩群が見渡せたり、春には川沿いの桜並木を眺めることができます。
四季折々の風景を楽しめる!
厳美渓の岩上には様々な樹木が生い茂り、季節のうつろいを感じられます。
春は伊達政宗が植えさせたと伝わる約50本の桜並木「貞山桜(ていざんざくら)」や新緑、夏は深い緑に覆われ川や岩とのコントラスト、秋には紅葉と様々な楽しみ方ができます。
※貞山桜の樹種はエドヒガン桜です
厳美渓での桜の見ごろ
例年4月下旬~5月上旬
厳美渓での紅葉の見ごろ
例年10月下旬~11月上旬
厳美渓周辺の日帰り温泉施設
厳美渓から栗駒山にかけては「一関温泉郷」と呼ばれる温泉スポットが点在しています。
厳美渓周辺にも「厳美渓温泉」や「宝竜温泉」があり、日帰り入浴もできるのでおすすめです。
※渓泉閣(けいせんかく)は休業しているのでご注意ください
厳美渓温泉 いつくし園
厳美渓 天工橋から
徒歩で約5分
車で約2分
厳美渓沿いにたたずむ老舗の温泉旅館です。
部屋からは磐井川を見下ろすことができ、ヒノキ造りの露天風呂などからも川を望めます。
「美肌の湯」としても知られています。
いつくし園の日帰り入浴の利用案内
料金
タオルあり 900円(大人)、700円(小人)
タオルなし 700円(大人)、500円(小人)
入浴時間
11:00~16:00
住所とマップコード
岩手県一関市厳美町南滝ノ上15
マップコード:142 095 047*83
問い合わせ先
厳美渓温泉 いつくし園
0191-29-2101
亀の井ホテル 一関(旧:かんぽの宿 一関)
厳美渓 天工橋から車で約5分
厳美渓一帯を見下ろせる高台に建つ宿です。
宝竜地区にあり、「宝竜温泉」と称されています。露天風呂から周囲の風景を一望できることでも人気です。
日帰り入浴料に追加料金を支払えば個室の利用もでき、家族連れを中心に好評です。
亀の井ホテル 一関の日帰り入浴の利用案内
料金
-日帰り入浴料金
600円(大人)、400円(小学生)
-個室利用料(別途)
2,500円/1人
(11:00~14:00)
※1室2~3名まで
入浴時間
11:00~21:00
(20:00最終受付)
※毎週水曜日は12:00〜
※繁忙期(年末年始、夏休み、イベント開催日等)は利用時間が変更になることがあります
住所とマップコード
岩手県一関市厳美町字宝竜147-5
マップコード:142 068 696*41
問い合わせ先
亀の井ホテル 一関
0191-29-2131
厳美渓へのアクセス・駐車場情報
公共交通機関での行き方
JR東北新幹線・東北本線・大船渡線「一ノ関駅」より、一ノ関駅~厳美渓線バスに乗り、「厳美渓バス停」で下車
JR東北本線「平泉駅」より、厳美渓~平泉線バスに乗り、「厳美渓バス停」で下車
バスの時刻表はこちら
※「厳美渓線/瑞山線/須川温泉線」もしくは「厳美渓・達谷・平泉線」の欄をご確認ください
車での行き方
東北自動車道「一関IC」より、国道342号線を経由して約10分
厳美渓周辺の駐車場情報
厳美渓周辺には無料/有料の駐車場が点在しています。有料駐車場(相場は300円前後/回です)の方が天工橋に近いです。
有料の駐車場は土産物店や飲食店が併設されていて、買い物や飲食をすることで駐車料金が無料になることが多いです。
主な駐車場を地図とともに紹介していきます。
今回紹介する駐車場の地図
無料駐車場
(赤色の「P」マーク)
市営無料駐車場(自然休暇村管理センター)
厳美渓 天工橋まで徒歩約6分
公民館や市役所の出張所がある場所で市営駐車場として無料で開放されています。入口が少し分かりづらいので注意が必要です。
天工橋までは少し距離がありますが、左手に磐井川と貞山桜の並木を見ながら歩けます。
収容台数
約50台
住所とマップコード
岩手県一関市厳美町沖野々170
142 066 802*06
有料駐車場
厳美渓レストハウス周辺
(オレンジ色の「P」マーク)
厳美渓 天工橋まですぐ
天工橋に隣接するレストハウスを中心に有料駐車場が点在しています。
土産物店や飲食店が駐車場を管理していて、そのお店で買い物や飲食をすることで駐車料金が無料になります。
駐車料金の相場
300円/回
住所とマップコード
(厳美渓レストハウス)
岩手県一関市厳美町鴻ノ巣132
142 066 786*04
施設利用で無料で駐車できるスポット
(紫色の「P」マーク)
サハラガラスパーク
厳美渓 天工橋まで徒歩約2分
天工橋にほど近い場所にある世界のガラス工芸品の鑑賞・購入や工芸体験ができる施設で、カフェやレストランも併設されています。
入園自体は無料です。
収容台数
約100台
住所とマップコード
岩手県一関市厳美町滝ノ上263−1
142 096 036*16
道の駅 厳美渓
厳美渓 天工橋まで徒歩約10分
国道342号線沿いにある道の駅で一関市博物館も隣接しています。
地元の特産品が買えるのはもちろん、「レストランペッタンくん」では名物のもち料理が堪能できるとあって多くの観光客が訪れます。
特に週末や連休には満車になることも多いです。
収容台数
約174台
住所とマップコード
岩手県一関市厳美町沖野々220-1
142 096 203*07
まとめ
・厳美渓は奇岩がつくる渓谷美が見られる国の名勝・天然記念物
・かっこうだんごは宙を飛んで運ばれる名物グルメ
・吊り橋の御覧場橋はスリルと景色を楽しめる
・春の貞山桜、秋の紅葉の時期はコントラストの風景が楽しめる
・周辺には日帰り温泉施設もある
・無料駐車場をはじめ、施設利用で無料になる駐車場が近隣にある
平泉エリアでの歴史的建造物の観光と一緒に自然がつくる造形美を厳美渓で体験するのはいかがでしょうか?
厳美渓の動画
厳美渓の自然美が堪能できるドローン映像を紹介します
厳美渓の紹介映像です
厳美渓の基本情報
利用案内
開場時間
終日開放
閉場日
指定なし
入場料
無料
問い合わせ先
一関観光協会
0191-23-2350
厳美渓に関する各種情報ページ
厳美渓の地図
岩手県一関市厳美町字滝の上地内南滝ノ上
厳美渓周辺のおすすめ観光スポット
猊鼻渓(げいびけい)
厳美渓から車で約35分
厳美渓と並ぶ一関市の2大渓谷の一つです。川下りをしながら奇岩や巨岩が織りなす渓谷美を堪能できます。
春は桜や藤の花、秋は紅葉、冬は水墨画のような風景をこたつ舟で楽しめます。
春~秋にかけての猊鼻渓
冬の猊鼻渓
須川温泉(すかわおんせん)
厳美渓から車で約55分
紅葉の絶景「神の絨毯」で知られる栗駒山の登山拠点としても知られています。
国内でも有数の強酸性温泉で湯治のために長期滞在する人も多いです。湧出量が毎分6,000Lもあり、まさにかけ流しの贅沢な無料足湯は登山客にも人気です。
達谷窟毘沙門堂
厳美渓から車で約5分
達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)は平泉の世界遺産群よりも歴史があり、毘沙門天の加護を受けた最強のお札「牛玉寶印(ごおうほういん)」を授けてもらえることでも有名です。
厳美渓と平泉の中心エリアのちょうど中間あたりに位置していて、観光コースにも組み込みやすいのでおすすめです。