「琵琶湖を一望したい・・・」そんな願いをかなえてくれる場所があるんです!
そこで今回は、関西圏・中京圏からも日帰りで行くことができる滋賀県と岐阜県にまたがる『伊吹山(いぶきやま)』への登山手段からアクセス方法、観光での見どころまで徹底的に解説していきます。
伊吹山では琵琶湖だけでなく、雲海や天空のお花畑、紅葉も楽しめますので、その時期や発生条件などもお伝えします!
話題の“びわ湖テラス”にも負けない絶景が堪能できるので琵琶湖観光にもおすすめです!
目次
伊吹山とは?
伊吹山は古くから霊山として日本書紀などの神話にも登場し、現代では日本百名山にも数えられています。
標高1,377mと滋賀県最高峰ですので、頂上から琵琶湖や比叡山をはじめ、天気が良ければ伊勢湾まで一望する大パノラマを体験できるので、登山やハイキング先として人気がある山です。
山頂付近は春から秋にかけて自生する様々な花が咲き天空のお花畑になることや、雲海の絶景が見られることも知られています。
伊吹山への登山手段とアクセス方法
伊吹山は日本百名山として、登山者にも人気の高い山です。
一般的な登山道となる「表登山道」は道標などが整備されていて迷う心配は少ないのですが、標高差約1200mで岩場なども多くあり、片道4時間前後の本格的な登山をすることができます。
一方で、有料道路「伊吹山ドライブウェイ」を利用すれば、お手軽に山頂付近でのハイキングを楽しむことができるので、家族連れやドライブデートにもおすすめです。
伊吹山ドライブウェイの駐車場から山頂までは3つの登山道コースが設定されているので、お手軽に様々な風景を楽しむこともできます。
※伊吹山ゴンドラ(ロープウェイ)やリフトは現在、廃止されていて利用できません
伊吹山に登る3つの手段
①ふもとから登山道を行く(表登山道)
滋賀県側の三之宮神社脇にある、上野口からのルートが一般的で、3時間~4時間ほどで登れます。
※三之宮神社の周辺には有料駐車場が点在しています。
標高が比較的高くはない山ですが、岩場も点在するため登山靴やトレッキングポール、アウタージャケット等の装備はしっかりと準備しておくと安心です。
また、登るにつれて日差しをしのぐ場所が少なくなってくるため、夏場では特に日焼け止めや帽子、多めの飲料を持参した方がよいです。
登山時の注意事項
・登山の際には登山届の提出をお願いします
・登山の場合、整備費用として入山料が300円/人が必要です
・登山ルートは表登山道以外にも4つありますが、道標などの整備が無いため経験者向けのコースです
②自家用車で行く
岐阜県側にある「伊吹山ドライブウェイ」という約17km(約30分)の有料道路で9合目まで行くことが可能です。
9合目からは30分ほど歩けば頂上に着きます。
夏の期間(7月下旬~8月中)は午前3時より通行が可能になるので、比較的手軽にご来光を見ることもできます。
伊吹山ドライブウェイの料金
料金
普通車・軽乗用車:3,140円
バイク及びトライク:2,200円
※125cc以下は利用不可です
※料金には往復通行料・9合目の駐車場代が含まれています
※開通期間などの詳しい利用案内は後述しています
③登山バスで行く
夏期限定(7月中旬~8月末)で、岐阜県の大垣駅より登山バスで9合目まで行くことが可能です。
名阪近鉄バス(大垣駅~関ケ原駅~伊吹山9合目)
路線図や時刻表の詳細はこちら
※夏期以外は運行していないのでご注意ください
伊吹山へのアクセス方法・行き方
公共交通機関で行く場合
伊吹山の表登山道の入口まで
JR北陸本線「長浜駅」より、湖国バス/伊吹登山口線に乗り「伊吹登山口バス停」で下車
JR東海道本線「近江長岡駅」より、湖国バス/曲谷線に乗り「伊吹登山口バス停」で下車
登山口へのバスの時刻表検索はこちら
(長浜駅経由は「4.伊吹登山口線」、近江長岡駅経由は「17.長岡登山口線」をご確認ください)
スカイテラス伊吹山(9合目)まで
JR東海道本線・樽見鉄道・養老鉄道「大垣駅」より、バスで約85分「伊吹山バス停」で下車
※夏期限定の季節運行です
※JR東海道本線「関ヶ原駅」も経由します
車で行く場合
伊吹登山口まで
名神高速道路「関ケ原IC」より、国道365号線、県道531号線を経由して約20分
9合目まで(伊吹山ドライブウェイ経由)
名神高速道路「関ケ原IC」より、国道365号線、伊吹山ドライブウェイを経由して約50分
駐車場
あり
・スカイテラス伊吹山:伊吹山ドライブウェイの通行料に含まれているため無料
・登山口周辺:民間運営の有料(300円~500円/回)が点在
伊吹山のみどころ・観光ポイント
琵琶湖一望の絶景と天空のお花畑・秋の紅葉
伊吹山からは米原市や長浜市の平野部越しに琵琶湖の北東部を眼下に一望する大パノラマの絶景を楽しむことができます。
そして、伊吹山は植生が豊かなことでも有名で「花と薬草の山」としても親しまれています。
春から秋にかけて山頂部で自生する様々な高山植物が花を咲かせ、「天空のお花畑」も堪能することができることから全国から多くのハイカーや観光客が訪れます。
また、秋には山麓から頂上にかけて見事な紅葉を見ることもできます。
伊吹山での主な花ごよみ
春
ニリンソウ(4月下旬~5月下旬/開花期間中はニリンソウフェアが例年開催されます)
ヒメレンゲ(5月ごろ)
グンナイフウロ(5月下旬~6月下旬ごろ)
イブキトラノオ(6月下旬~9月上旬ごろ)
夏
メタカラコウ(7月中旬~8月上旬ごろ)
クガイソウ(7月中旬~8月中旬ごろ)
シモツケソウ(7月下旬~8月下旬ごろ)
カワラナデシコ(7月中旬~10月下旬ごろ)
秋
イブキトリカブト(8月上旬~10月上旬ごろ)
サラシナショウマ(8月上旬~10月上旬ごろ)
アキノキリンソウ(8月上旬~10月下旬ごろ)
伊吹山での最新の開花状況はこちら
(伊吹山ドライブウェイ 公式ホームページ)
伊吹山での例年の紅葉の見ごろの時期
山頂付近
10月上旬~10月中旬ごろ
スカイテラス駐車場付近
10月中旬~10月下旬ごろ
標高900m付近(上平寺越駐車場付近)
10月下旬~11月上旬ごろ
標高800m以下
11月中旬~11月下旬ごろ
雲海が見られることも!発生時期や条件も解説!
伊吹山は雲海のビュースポットとして人気です。
滋賀県最高峰の山なので、8合目(標高1,220m)からでも雲海を見下ろせることがあり、ほぼ同じ標高にある伊吹山ドライブウェイの山頂駐車場付近は雲海の撮影スポットとしても人気です。
雲海を見るおすすめの時期
春から秋には気象条件が整えば、伊吹山から雲海を見ることができます。
特に夏は伊吹山ドライブウェイが午前3時から通行可能になるので、雲海が発生しやすい早朝に車で山頂まで行くことができるのでおすすめです。
また、詳しくは後述してますが、昼夜の寒暖差が大きいというのが雲海が発生しやすい条件となるため、特に秋(9月下旬~11月中)がおすすめです!
しかも、10月中旬以降は紅葉も一緒に楽しめます!
※伊吹山ドライブウェイは例年12月からは冬季通行止めとなります
雲海を見るおすすめの時間
日の出~9時くらいまでの早朝~朝にかけてが一番きれいに見えます。
※気象条件が整わなければ発生しないので見られない場合もあります
※冷え込む季節かつ、標高が高い場所の早朝ですので防寒対策があると安心です
※例年9月~11月の伊吹山ドライブウェイは午前8時からの開通です
伊吹山での雲海の発生条件
伊吹山周辺で見られる雲海で一番ポピュラーな発生要因が放射霧と言われるものです。
1.発生するポイントでの湿度が高い
(前日に湿気の滞留や雨が降るなど)
2.放射冷却で地表が冷やされる(晴れる)
3.水蒸気を含んだ冷えた空気がその場でとどまる(風がない)
4.冷やされた空気が飽和状態に達して霧が発生する
5.上空が地上より気温が高い状態(逆転層)になっている
これらの現象は盆地や山間で寒暖差が大きくなる春と秋によく発生します。
伊吹山周辺には西側に琵琶湖、北~東の山間部にかけて揖斐川や横山ダムや徳山ダムなどの湿度の供給源が多数あるので、霧の発生に適したエリアだといえます。
また、北~東の山間部方面で雲海が発生した際に、山々の直上に逆転層があり風が強いと、「滝雲(たきぐも/雲海が山を越えたり下ったりする現象)」が見られる場合もあります。
滝雲現象は滅多に見られるものではないので、見ることができれば本当にラッキーです!
伊吹山の10日間の天気予報
(tenki.jp)
まとめ
・伊吹山は登山先として人気で、本格登山からお手軽登山まで楽しめる
・登山口までは路線バスが通年運行、9合目までは季節運行のバスがある
・琵琶湖一望の絶景を見ることができる
・春から夏にかけては天空のお花畑、秋には紅葉が楽しめる
・雲海が見たい場合は9月下旬~11月中の早朝が発生しやすくおすすめ
近畿・東海エリアを代表する山でいろいろな絶景を楽しんでみるのはいかがでしょうか?
伊吹山の動画
伊吹山山頂のお花畑がの様子がわかる動画をご紹介します
伊吹山から見る絶景の雲海風景の動画をご紹介します
伊吹山登山の様子がわかる動画をご紹介します
伊吹山の基本情報
利用案内
開山期間
通年
※冬期は積雪や凍結があるので登山上級者と行くなど、特に充分な準備と注意をお願いします
開山時間
終日開放
(伊吹山登山道)
伊吹山ドライブウェイの開通期間と営業時間
期間 | 道路 営業時間 |
スカイテラス伊吹山 営業時間 |
---|---|---|
春季 4月第3土曜日~7月第3土曜の前日 |
8時~20時 | 10時~16時 |
夏季 7月第3土曜日~8月 |
3時~21時 | 9時~18時 |
秋季(前半) 9月 |
8時~20時 | 10時~16時 |
秋季(後半) 10月~11月最終日曜日 |
8時~19時 | 10時~16時 |
※上記以外の期間は冬季休業期間となります
※最終入場は営業終了2時間前です
※営業予定期間は変更になる場合があります
※スカイテラス伊吹山の駐車場での車中泊はできません
料金(入山料)
300円/人
(環境整備費として)
※登山口に支払う箱が設置されています
伊吹山ドライブウェイの通行料金
車種 | 料金 |
---|---|
自動二輪車及びトライク ※125cc以下は不可 |
2,200円 |
軽乗用車 | 3,140円 |
普通車 | 3,140円 |
※支払い方法は現金・回数券・船車券のみで、ETCやクレジットカード、交通系ICカード等は利用できないのでご注意ください
問い合わせ先
米原観光協会
伊吹山ドライブウェイ
伊吹山に関する各種情報ページ
伊吹山の地図
滋賀県米原市上野
伊吹山に行くなら一緒にまわれるおすすめ観光スポット
醒井宿(さめがいじゅく)
-伊吹山から車で約60分
関ヶ原
-伊吹山から車で約50分
【エリア別】日本全国の雲海スポット
日本全国にある定番から穴場までamAtavi編集部がおすすめする雲海スポットを発生しやすい時期の一緒にエリア別でまとめています。本格的な登山が必要ない車やロープウェイなどで行けるスポットを中心にご紹介しています。