古来から日本の冬の風物詩、長寿・繁栄の縁起が良い象徴とされている鶴。
鹿児島県出水市(いずみし)では毎年、1万羽以上の鶴が飛来することでも有名です。
そんな出水市で鶴を観察する際のポイントや周辺の観光スポットまで解説していきます!
目次
出水市「ツルの渡来地」とは?
2023年は10月17日(火)にナベヅル5羽の初渡来が確認されました!
出水市は鹿児島県の北西部にあり、熊本県との県境に位置しています。
市内に広がる出水平野の水田地帯には、毎年1万羽以上のナベヅルやマナヅルが越冬のため遠くシベリアから飛来します。
特にナベヅルは全世界の生息数の90%が渡来しているといわれています。
また、この貴重な渡来地は国の特別天然記念物に指定されています。
日本最大のツルの渡来地での観察のススメ
渡来する時期は?
毎年10月中旬あたりから12月にかけて渡来して、翌年の3月あたりまでこの場所で越冬をします。
(渡来する時期は毎年ばらつきがあります)
渡来するツルの種類と羽数は?
主な鶴の種類と羽数
・ナベヅル:約1万羽
・マナヅル:約3千羽
・クロヅル、アネハヅル、カナダヅル、ソデグロヅル:少数
過去の年間飛来数(最高羽数)
2022年度:10,074羽
2021年度:16,840羽
2020年度:17,315羽
2019年度:15,529羽
2018年度:14,286羽
2017年度:15,360羽
2016年度:11,872羽
2015年度:17,005羽
2014年度:14,378羽
2013年度:12,557羽
1997年から毎年連続して1万羽以上が飛来していて、例年2月下旬ごろに最大羽数に到達します。
最新の羽数紹介ページ
(出水市ツル博物館クレインパークいずみ公式サイト)
観察するおすすめの時間帯は?
渡来地では1日中観察できますが、特におすすめな時間帯が3回あります。
出水市の日の出・日の入り時間(1週間分)
(日の出日の入り(日没)時刻サイト)
夜明け頃
ねぐらになっている出水平野の水田地帯から、食事などのために鶴が一斉に飛び立ちます。
その姿は朝日に照らされてとても美しいです。
給餌
出水市では水田地帯の農作物への被害を防止するために毎日午前7時ごろに給餌をしています。
あぜ道沿いに餌をまくと多くのツルが食事をしにきます。
夕方
出かけていたツルが出水平野のねぐらに戻ってきます。
夜明けとはまた違う形で飛んでいるツルを見ることができるのでおすすめです。
ツルの観察・学びスポット
出水市ツル観察センター
出水駅から車で約20分
渡来地の中に建つツルを観察するための施設です。
2階部分と屋上にパノラマ展望台があり、渡来地を一望できるスポットになっています。
2階の展望所は室内なので雨や風、寒い時にも快適にツルの観察ができるのでおすすめです。
出水市ツル観察センターの利用案内
営業期間
毎年11月1日~翌年3月第2日曜日
※上記期間中は無休です
営業時間
9:00~17:00
(最終入館16:30)
料金
220円(大人)、110円(小中学生)
※団体割引・障がい者優待あり
※料金がお得になるクレインパークいずみとの共通入館券(330円/大人)もあります
駐車場
あり
(無料・172台)
お問い合わせ先・住所
出水市ツル観察センター
鹿児島県出水市荘2478番地4
0996-85-5151
出水市ツル観察センターの紹介ページ
(出水市公式サイト)
出水市ツル博物館 クレインパークいずみ
出水駅から車で約7分
ツル観察センターから車で約20分
クレインパーク花公園とともにあるツルを中心とした博物館です。
ツルの生態や人とのかかわりについて学べるほか、調査・研究の中心的施設にもなっています。
出水市ツル博物館 クレインパークいずみの利用案内
開館時間
9:00~17:00
(最終入館16:30)
休館日
4月~10月:毎週月曜日(祝日の時は翌営業日)
11月~3月:無休
※上記以外にもメンテナンス等のための臨時休館があります
入館料
330円(大人)、220円(大学生・高校生)、110円(小・中学生)
※金額がお得になるツル観察センターとの共通入館券(330円/大人)もあります
駐車場
あり
(無料・212台)
お問い合わせ先・住所
出水市ツル博物館 クレインパークいずみ
鹿児島県出水市文化町1000番地
0996-63-8915
ツルの渡来地周辺のおすすめ観光スポット
出水麓武家屋敷群
出水駅から車で約5分
ツル観察センターから車で約25分
江戸時代初期に整備された薩摩藩最大の武家屋敷群で国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
「竹添邸」と「税所邸」は一般公開されています。
特に竹添邸は2008年の大河ドラマ「篤姫」のロケ地にもなっていて、薩摩藩時代の面影を色濃く残しています。
出水麓武家屋敷群紹介ページ
(出水市公式サイト)
天然温泉ぬくもりの湯
出水駅から車で約10分
ツル観察センターから車で約15分
露天風呂も備えた宿泊もできる温泉施設です。
日帰り入浴が420円(大人)とお手軽に多彩なお風呂や天然温泉が堪能できることで地元の人々を中心に人気があります。
ツルの観察後に冷えた体を温められるのでおすすめです。
天然温泉ぬくもりの湯の利用案内
営業時間
8:00~22:00
(最終入館21:30)
定休日
毎週木曜日
料金(日帰り入浴)
420円(大人)、150円(小学生)、80円(3歳以上)
※シャンプー・ボディソープは無料ですが、タオル類は有料です
駐車場
あり
(無料・100台)
お問い合わせ先・住所
天然温泉ぬくもりの湯
鹿児島県出水市明神町1744-1
0996-79-3726
>>【楽天トラベル】で宿泊プランを確認する
(楽天トラベル)
芋焼酎の造り蔵の見学
鹿児島で多く生産されている芋焼酎。
出水市にも多くの酒蔵があり、一般見学ができる蔵もあります。
雲海酒造株式会社 出水蔵
出水駅 東口からすぐ
ツル観察センターから車で約20分
そば焼酎「雲海」が有名な雲海酒造ですが、こちらの蔵では芋焼酎「さつま木挽(こびき)」を製造しています。
見学(無料)は予約制です。
住所・予約・問い合わせ先
鹿児島県出水市上鯖渕532-1
0996-62-0043
その他
・芋の収穫期に合わせて仕込みを行うので8月~11月がおすすめです
・試飲や現地販売もあります
出水酒造株式会社
出水駅から車で約10分
ツル観察センターから車で約15分
代表銘柄は「出水に舞姫」で近年では海外にも輸出されています。
見学(無料)は予約無しでもできますが、予約が優先となります。団体(10人以上)の場合は事前予約が望ましいです。
20分コースと50分コースがあり、観光スケジュールに柔軟に対応できる点でもおすすめです。
(2名以上からは60分の製造工程見学コースも申込できます)
また、敷地内にはそば処「五萬石」があり、十割蕎麦を味わえることでも人気です。
見学可能時間
10:00~17:00
(最終受付16:00)
住所・予約・問い合わせ先
鹿児島県出水市文化町358
0120-269-213
その他
・試飲コーナーや現地販売もあります
工場見学の紹介ページ
(出水酒造公式サイト)
神酒造株式会社
出水駅から車で約15分
ツル観察センターから車で約15分
代表銘柄は「千鶴」で地元の人を中心に長く愛されている銘柄です。
見学(無料)は随時受付していますが、予約した方がスムーズです。
住所・予約・問い合わせ先
鹿児島県出水市高尾野町大久保239
0996-82-0001
その他
・ガラス等で仕切られた場所はないので、仕込みの様子を間近で見学することが可能です
・仕込みの時期は例年9月から年明けです
工場見学の紹介ページ
(神酒造公式サイト)
まとめ
・出水市のツルの渡来地は毎年万羽鶴が見られる日本一の観察スポット
・例年10月中旬~翌年3月にかけて観察でき、2月下旬ごろにピークを迎える
・おすすめの時間帯は
・日の出~午前7時ごろ、夕方が多くの羽数が見られる時間帯
・周辺には観光・温泉・酒蔵見学などのスポットもある
国内屈指の冬の風景を堪能してみるのはいかがでしょうか?
>>【ヤフートラベル】で周辺の宿泊施設を探す(PayPay利用可能)
出水市「ツルの渡来地」の動画
日の出と共に一斉に飛び立つ万羽鶴は圧巻の一言です!
出水市ツル観察センターへの行き方・アクセス
公共交通機関の場合
九州新幹線・肥薩おれんじ鉄道 出水駅より「ツル観光タクシー」(電話での事前予約が必要)で約20分
※ツル観光タクシー(期間限定)は時間指定・定額制のタクシーです
ツル観光タクシーの紹介パンフレット
(出水市公式サイト)
車の場合
九州新幹線・肥薩おれんじ鉄道 出水駅より県道372号線、国道3号線を経由で約20分
駐車場
あり
(無料/172台)
出水市ツル観察センターの地図
鹿児島県出水市荘2478−4