栃木県。
観光名所の日光に、温泉の名所である鬼怒川、とちおとめなどのフルーツも有名な関東の一大観光地。
そんな栃木県には幻(まぼろし)の滝とも呼ばれる滝があります。
今回はこの栃木県矢板市にある、まぼろしのおしらじの滝を中心にご紹介します!
目次
栃木県矢板市 まぼろしの滝である「おしらじの滝」 のみどころ
まぼろしとはそういう意味だったのか!
栃木県の矢板市には「おしらじの滝」というまぼろしの滝があります。
天候条件、それも当日ではなく当日以前の天候条件に大きく左右され、滝が現れたり、まったくその姿を消してしまったり必しもずそこに滝があるわけではないというところからまぼろしの滝と言われています。
前日に雨が降った場合や、辿り着く直前まで雨が降っていたという場合でも、見られる確率はあがりますが、必ず見られるわけではありません。
降雨により滝となる水源がなければ、滝を見ることもできなくなり、またその滝の姿も水量により大きく変化します。
そんなまぼろしだからこそ、つい行きたくなってしまうのがおしらじの滝なのです。
そんなまぼろしのおしらじの滝へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
おしらじの滝のおすすめポイント
2022年も冬季通行止めが解除
毎年、冬季は山の駅たかはらから那須塩原市側の県道が閉鎖されるため車で行くことができません。(山の駅たかはらは【12月~3月】金・土・日・祝のみの営業 ※年末年始 12月24日~1月3日は休館日)
そのため、車で行くためには春を待つ必要があります。そして2023年は3月30日正午に通行止めが解除されました。
忽然と姿を消していることもあるけれど、その美しさで人々を魅了してやまないまぼろしの滝
日が差しこむ滝壺に目を向けてみると、そこには何とも言えない「アクアブルー」の輝きがあります。
水は非常に透き通っていて写真を撮るのも忘れて見とれてしまったという声も少なくありません。
周辺に生い茂る木々もその美しさと秘境感を際立たせています。
滝壺のエメラルドブルーに透き通る光景を目にしただけでも足を運ぶ価値は十分にあります。
加えてまぼろしの滝を目にできればとても運が良いです。
天候に左右されるので、足を運ぶまでの数日の天候情報なども併せてチェックすることがおすすめです。
新緑の時期も美しいエリアですが、周りが赤に染まる紅葉シーズンはもちろん美しく、例年10月中旬から11月上旬ごろに見頃を迎えるので、この時期に足を運べば紅葉の赤や黄色とおしらじの滝の碧が見事なコントラストを演出してくれるかも知れません。
紅葉の進み具合はその年の天候・気候によりますので、全国の紅葉情報などを参考に日程を調整することをおすすめします。
服装や履物に注意!
近年は滝までの道を人が踏み固め整備がされているとはいえ、コンクリート舗装がされているわけではないので、雨の後やそれ以外のお出かけでも足元には注意が必要です。
トレッキングシューズを履くなど歩きやすい履物でお出かけください。ハイヒールやサンダル履きは控え、グリップのききやすい靴等がおすすめです。
情報番組等のメディアで取り上げられることも多くなり広く知られるようになったおしらじの滝ですが、人の手が多く入った通常の人気スポットのように完全な舗装が施されていたり、十分な手すりなどが整備されている訳ではないことを十分に認識の上お出かけください。
雨の後に出現しやすいということもありそのようなタイミングで訪れる方も多いですが、斜面での転倒等も発生しているので、けがや転倒に注意するとともに転んで汚れても構わない服装を選ぶなど十分注意・準備を心がけることがおすすめです。
また片手にスマホやカメラを手にした状態での移動は、転倒時に受け身が取れずけがの原因になったり機械の故障に繋がるので注意が必要です。
このエリアは携帯の電波は圏外となります。
このほかに注意が必要な事項として、クマが出没する場合があります。
このエリアに限らず山間部や秘境と呼ばれる場所に行かれる場合はクマよけの為にホイッスルや熊鈴等をお持ちになると安心です。
最近ではファンシーなものからおしゃれでスタイリッシュなものまで様々なデザインがあるので、ご自分に合ったものを一つお持ちになるのはいかがでしょうか。
注意事項が幾つもあり、簡単に行ける場所ではないとわかってもなお一度はこの美しさを見たいという方や、既に訪れたリピーターの方など多くの方が足を運ぶ場所です。
是非ご自身の目で、この空間を味わいに行ってみませんか。
駐車場標識(チェーン着脱場所にある駐車場)
関東各所からのバスツアーもおすすめ
冬季には道路も閉鎖され、秘境とも称されるおしらじの滝への道はそれほど広くなく、ここを運転する必要があります。
運転があまり得意ではないという方にはこの行程がしんどいものです。
また車をお持ちでない方は電車やバス、タクシーを乗り継いでゆくのも大変です。
そういった方におすすめなのがバスツアーです。※冬季閉鎖期など期間によっては設定されていない場合があるのでリンク先でご確認ください。
以前よりも知名度が増し人気となったおしらじの滝を含む、スッカン渓谷の他の滝も見てまわることの出来るバスツアーが東京をはじめ神奈川・千葉・埼玉などを出発するコースで組まれています。
※冬季閉鎖期など期間によっては設定されていない場合があるのでリンク先でご確認ください。
ツアーでは、現地のガイドの方になかなか行くことの出来ない隠れた名所なども案内してもらうこともできます。
そして何よりも乗り換えや長時間の運転等が省略できるので魅力的。ドライブが大好きで趣味という方以外は一度検討してみてはいかがですか。
>>バスツアーを見てみる
※冬季閉鎖期など期間によっては設定されていない場合があるのでリンク先でご確認ください。
八方ヶ原にはツツジが楽しい
その数20万株ともいわれる八方ヶ原のツツジは、標高の高い場所にあることから、空の青と山の緑とレンゲツツジの赤のコントラストは見ものです。
矢板市北部から那須塩原市南部に広がる高原である「八方ヶ原」は標高約1,000m~1,200mの高原のため、見晴らしは最高!!
絶好の行楽シーズンの週末や休日は非常に混雑するので、時間に融通がきくのであれば平日がおすすめです!車の運転は出来ない・・・との理由から諦めてしまう前にタクシー利用もご検討ください。
またツツジの開花情報が2020年も更新されているので是非ご確認ください!
美しいレンゲの動画をご紹介します!
大間々台の駐車場を利用できます。
かつては、軍馬の牧場があったというこの場所にツツジが多く残るのは、軍馬が草木を食べつくした際にレンゲツツジだけは毒があって食べられずに残りこのような形になったようです。
そのおかげ?で、今このような美しい景色を見れるのですから自然の営みと歴史は侮れません。
他にも八方ヶ原には、見ごたえのある滝、登山や山歩きにも近い秘境をめぐるようなコースも多々あります。
事前準備をして体力をチャージしてお出かけください。
山の駅 たかはらは観光拠点!
秘境感漂う場所に行くと困るのがトイレや食事です。
そんなときは山の駅 たかはらに行ってみてください!
素朴で、サッと食べられる食事や、売店では地元矢板産のリンゴジュースなども手に入ります。またおしらじの滝にちなんだメニューも味わえます。
展示コーナーや季節ごとのイベントなども開催されています。
イベントスケジュールから確認できますので、お出かけ前に一度チェックしてみてください。
淡いブルーのリンゴ味のソフトクリーム「おしらじソフト(500円)」は見た目にも涼やかで暑いシーズンにはピッタリ。
山の駅 たかはらでは写真を多用した毎日の高原の様子を綴ったブログを公開中です!こちらも確認してみてください!
旅行熱が高まるかも知れませんよ!
矢板市ではりんご園や果樹園も有名でりんご狩り(じゃらん)を楽しむこともできるのでリンゴ好きの方はお土産にトライしてみてはいかがでしょうか。
おしらじの滝周辺は、このように豊かな自然を様々な季節で感じることもでき、この土地ならではの楽しみも多くあるのでおしらじの滝のみならず周辺の情報を集めて自然の中でのリフレッシュ旅行を楽しんではいかがでしょうか。
よい旅を!
おしらじの滝の関連イベント・プラン
このエリアには「おしらじの滝」の他にも、有名で壮大な滝が数多く存在します。
落差約20mの雷霆の滝や、水しぶきを上げ大迫力の雄飛の滝などは夏に涼をもたらしてくれたりもします!
矢板市に行かれた際は、この他にも滝が多くありますので足元には十分注意をして滝三昧もお楽しみください。
おしらじの滝の動画
おしらじの滝の様子がわかる動画をご紹介します!
おしらじの滝の基本情報
※情報は予告なく変更になっている場合があるので事前に公式サイト等で御確認ください
利用案内
営業日
冬季は通行止めエリアがあるので、4月中旬から11月くらいまでがおすすめ
営業時間
朝の早い時間や雨が続いたあとの晴れた日がおすすめ
問い合わせ先
矢板市 商工観光課
連絡先:0287-43-6211
公式サイト
おしらじの滝に関する各種情報ページ
おしらじの滝への行き方・アクセス
公共交通機関
時期により臨時バスが出ているケースがありますが、お車で行くことをおすすめします
※臨時送迎バスなどは矢板市の公式サイトをご確認ください。
JR東北本線(宇都宮線)矢板駅 タクシー利用も可能
車
「山の駅 たかはら」から那須塩原方面へ車で約10分
駐車場 → 徒歩約15分山道を歩く(入り口の標識あり)
駐車場
あり(台数が少ないのご注意ください)
おしらじの滝の地図
Tea break -Cover Story-
アクアブルーの瞳
幻とは、「すぐ消え去るはかないもののたとえ」 だという。
いつもそこにあるすべてのものは、実は「すぐに消え去るはかないもの」なのでは。
急にそんな気分になる。
ゆく川の流れは絶えずしてしかも、もとの水にあらず~方丈記~
些末なことに構っていられない日々は、日常という言葉に「小さな変化」を包んでしまう。
目をそらすという能動的な行為ではなく、目を向けないという能力で安定を選ぶのだ。
舗装されていない道を歩き、やっとたどり着いた「幻の滝」を見ながら、そんな思いが頭をかすめた。
ひんやりとした空気に、滲んだ汗が冷えてゆくのを感じる。
「綺麗だ」思わず口をついた言葉に、我に返る。
この景色は、僕がここに居ようと居まいと絶えずそこにあり、絶えず姿を変えているのだ。
何かを見ることは、何かの一瞬を切り取って脳や心にピンで留めてゆくような作業だ。
そして、もう一度見たとき初めて、その変化に気付くことができるのだろう。
日常という、常に同じものが連続する中ではその変化に気付きにくいことにも
本当は流れがあって、絶えず変化をしているなんていう当たり前のことに考えが及ぶこの間にも
一瞬も留めておくことなんてできずに、すべては流れてゆくのだ。
どこからどこへとういう起点も終点も持たずに、ただ流れている。
そんなことを再確認するために、またいつかこの場所を訪れようと誓い、1枚の携帯写真を手に帰路に就いた。