広島県の三次市(みよしし)に市街地から20分ほどで行くことができる雲海スポット『高谷山展望台』があります。
ここで見られる雲海は「霧の海」と呼ばれ同市の名物となっています。
今回は高谷山展望台へのアクセス方法や駐車場情報、雲海が見られる時期や発生条件などを詳しく解説していきます。
目次
高谷山展望台とは?
三次市の東に位置する標高490mの高谷山(たかたにやま)にある展望台です。
この展望台からは三次市街を一望することができ、三次盆地で発生する「霧の海」を鑑賞できる雲海スポットとして人気です。
展望台は広いデッキやトイレ、駐車場などが整備されていることもあり、市内外から多くの人が訪れます。
高谷山展望台で見られる雲海の発生条件や時期
三次市は中国山地のほぼ中央に広がる三次盆地にあり、その中を江の川(ごうのかわ)、西城川(さいじょうがわ)、馬洗川(ばせんがわ)の3つの川が流れています。
霧や雲海の発生に絶対必要な湿度の供給源と夜朝の寒暖差が大きい盆地地形ということもあり、三次市は霧(雲海)が発生しやすいエリアといえます。
高谷山展望台から見られる雲海の種類と発生条件
三次盆地で一番多く発生するのは「川霧(蒸気霧)」といわれるもので、気象的な発生条件は以下です。
1.川の水面温度が気温よりも高い
2.山から冷たい空気が水面に流れ込む
3.水面から出た蒸気(霧)がとどまる(風がない)
この現象は三次盆地いうと、夜から朝への寒暖差が大きくなる秋~早春によく発生します。
前日の夕方から夜の気温が高く、翌日朝に冷え込む(目安は10℃くらいの寒暖差)と霧の海が発生するチャンスだといえます。
三次盆地には3つの大きい川が流れこんでいるので、川霧を発生させる地理的な条件を満たしています。
三次盆地で発生するその他の雲海の種類と条件
放射霧による雲海
空気中に多くの水蒸気が含まれた状態(湿度が高い状態)で地面で放射冷却が起こって発生する霧です。
主に秋の盆地で発生しやすいものです。
雨あがりでの雲海
雨が降った後に晴れると保水をした地面から水蒸気が放出されて、夜から明け方の急な冷え込みで発生する霧です。
これも秋の盆地で発生しやすいものです。
天気予報をチェックして上記のような気象条件が揃いそうな日を狙って行くと、雲海に出会える可能性が高まるといえます。
高谷山周辺の10日間の天気予報
(tenki.jp)
三次盆地で雲海が発生しやすい時期と時間
雲海が発生しやすい時期
前述のとおり夜朝の寒暖差が大きい日に雲海は発生しやすくなるので、三次盆地では秋から初春が霧の海シーズンといえます。
特に秋9月下旬~12月上旬にかけては日中の湿度も高めになることも多く、高頻度で霧の海が発生するといわれています。
雲海が発生する時間帯
日の出前~8時くらいまでの早朝が一番きれいに見えます。
※気象条件が整わなければ発生しないので見られない場合もあります
※冷え込む季節の早朝ですので防寒対策があると安心です
高谷山展望台のおすすめポイント
西日本屈指の雲海の絶景!
三次盆地では川霧が大量に発生するので、標高2,000m以上にいるのではないかと錯覚するほどの大雲海が見られることもしばしばあります。
また、気象条件が整えば、広範囲で霧が発生して北側(山間部)~東側(三次市街)~南側(山間部)に渡って180度の大パノラマで雲海を楽しむこともできます。
展望台もしっかり整備されています。
撮影ポイントとして人気なのは2階の広いウッドデッキですが、1階はベンチなども設置されているのでゆっくり鑑賞したい人におすすめです。
夜景や初日の出スポットとしても人気!
高谷山展望台はその眺望の良さから夜景や初日の出スポットとしても人気です。
夜景
三次の周辺エリアでは展望施設が整った夜景スポットが数少ないので、地元の人を中心に人気を集めています。
駐車場やトイレも24時間開放されているので車内泊も可能です。星空・夜景→日の出・雲海の鑑賞コースを楽しめます。
※夜間の運転は充分にご注意ください
初日の出
運が良ければ、霧の海(雲海)と初日の出のご来光を一緒に眺めることができます。
元旦には「初日の出を見る集い」と称して展望台周辺でイベントも開催されます。
※積雪や路面凍結している場合もありますのでご注意ください
高谷山展望台での初日の出の方角と時間
初日の出は南東(三次市街の右側)から昇ります。
時間は午前7時15分ごろです。
三次市の日の出時間
(日の出日の入り(日没)時刻サイト)
※表示までに時間がかかる場合があります
初日の出を見る集いの開催概要
※開催内容は予告なく変更・中止になる場合があります
開催日時
毎年1月1日 6時30分~
開催場所
高谷山展望台周辺
内容
サックス・トランペット生演奏
しし汁・ぜんざい・コーヒー無料サービス
問い合わせ先
粟屋町づくり協議会
0824-63-6500
市街地・高速道路ICから好アクセス!
高谷山展望台へのメインのアクセス手段は車です。
三次市の中心部や中国自動車道の三次ICから20分圏内に位置していることもあり、手軽に行くことができるのでとてもおすすめです。
駐車場は無料で利用できます。
高谷山展望台への車でのアクセス情報・注意点
霧の海展望台のマップコード(目安)
244 474 127*05
※カーナビで上記のマップコードを入れると探しやすいです
中国自動車道 三次ICからのおすすめのルート
三次ICからJR三次駅前を通るルートで山側に入っても案内板が整っています。
ルート上の主なポイントと注意事項
①国道183号線を西に進み、江の川にかかる寿橋を渡った先の「粟屋交差点」を直進して、高北農道に入ります
(T字路の交差点に見えますが信号機横の案内板方向に直進してください)
②高北農道を道なりに進んでください
(途中、分かれ道などがあるところには小さめの案内板があります)
③展望台に入る道路(約700m)は道幅が狭く、路肩が崖や側溝になっているポイントも多いので運転には充分にご注意ください
(すれ違いポイントは点在しています)
ここから先の林道は車1台分ほどの道幅になります。赤い看板が左折する目印です。
高谷山展望台や県内での雲海の関連プラン
高谷山の山頂で海開き?!
※2020年は新型コロナ拡大予防の観点から中止が決定しました
高谷山では毎年秋ごろの霧の海(雲海)シーズンの開幕と共に「霧の海開き」と称して1日だけの無料イベントを開催します。
早朝6時からイベントを開始して安全祈願やライブが実施され、料理やコーヒーの無料配布などの催しが目白押しです。
最新のイベント情報はこちらの記事で確認できます。
広島市『荒谷山』でも雲海が見られる
高谷山展望台から車で約75分
広島市安佐北区にある荒谷山のパラグライダーのフライト場から雲海が望めます。
発生時期は秋~冬にかけてです。
こちらの記事で詳しい情報を確認できます。
まとめ
・高谷山展望台は霧の海(雲海)が見られるおすすめスポット
・例年秋~初春にかけて発生して、特に9月下旬~12月上旬の発生が多め
・展望台やトイレ、駐車場などの施設も整っている
・夜景や星空スポットとしてもおすすめ
・三次駅や三次ICからも車で20分圏内と好アクセス
広島屈指の雲海スポットで自然が織りなす絶景を楽しんでください!鑑賞の際には暖かくしてお出かけくださいね!
高谷山展望台の動画
高谷山展望台からの幻想的なタイムラプス映像をご紹介します
高谷山展望台の基本情報
利用案内
休業日
指定なし
※冬期は積雪のため道路が通行できない場合があります
営業時間
指定なし
(24時間開放)
料金
無料
問い合わせ先
三次市観光協会
0824-63-9268
高谷山展望台に関する各種情報ページ
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公共交通機関
JR芸備線「三次駅」より、備北バス「三城線(吉田~三次)」に乗り、「粟屋」バス停で下車、徒歩約1時間
※「三次~志和地~甲立~吉田出張所」の項目をご確認ください
※簡略板の時刻表なので粟屋バス停の表記はありませんが、「胡町」~「船所」の間に「粟屋」バス停があります
車
前述のとおりです
駐車場
あり
(無料・約35台)
高谷山展望台の地図
広島県三次市粟屋町
【エリア別】日本全国の雲海スポット
日本全国にある定番から穴場までamAtavi編集部がおすすめする雲海スポットを発生しやすい時期と一緒にエリア別でまとめています。本格的な登山が必要ない車やロープウェイなどで行けるスポットを中心に紹介しています。