島根県の観光名所とでは、出雲大社や宍道湖が全国的にも有名ですよね。
ですが、ぱっと思いつく場所ではないけれどここは見ておきたいという見どころがたくさんあります。島根県の見どころのなかから、今回は鰐淵寺を中心にご紹介します。
出雲大社や宍道湖に関しての記事はこちらをご覧ください。
目次
鰐淵寺のみどころ
古刹にして名刹 鰐淵寺の紅葉以外の魅力
紅葉の名所として知られる鰐淵寺
紅葉の美しさで知られる「鰐淵寺」。県内外から多くの人が訪れる、出雲の人気観光スポットです。
創建は594年(推古2年)と伝えられ、その歴史は1,000年をゆうに超えます。信濃の智春上人が、推古天皇の眼病を治癒したことを報賽として建立した勅願寺であると言われています。
かつては修験道の霊地として栄え、多くの寺宝を有していました。しかし、現在はほとんどの寺宝が古代出雲歴史博物館に寄託されているので鰐淵寺の参拝の後に立ち寄ってみるコースもおすすめです。また寺宝には「銅造聖観世音菩薩立像」などの重要文化財も含まれているのですが残念ながら現在は非公開になっています。
それでも、鰐淵寺には、紅葉や静かな佇まいなど、魅力が詰まっています。ぜひ一度訪れてみてください。
鰐淵寺のおすすめポイント
あの弁慶!?鰐淵寺に残る伝説
「弁慶の泣き所」でも有名な「武蔵坊弁慶」。弁慶については出自等について諸説あるようですが、鰐淵寺にも多くの伝説が残っています。現在の松江市に生まれた弁慶は18歳から3年のあいだ鰐淵寺で修行したのち、京都の比叡山に移り源義経に出会ったといいます。
壇ノ浦の合戦で平家を滅ぼしたのち、再び出雲の地に戻り鰐淵寺に身を寄せたとか。その際、大山寺(現在の鳥取県大山町の山中の寺)の釣鐘を、鰐淵寺までの100km超の山道を一夜にして持ち帰ったという伝説が残っています。にわかには信じがたい話ですが、伝説はこういうところにロマンがありますよね!
現在この釣鐘は国の重要文化財に指定されていて、古代出雲歴史博物館に寄託されています。この他にも多くの弁慶の多くの逸話や伝説・遺品など残っているそうです!多くのひとが知る弁慶の若かりしに修行した場所だと思うと、また違った味わいがありますよね。
例年4月には「弁慶まつり」が開催され、釣鐘を背負った弁慶が僧兵を従え、いろいろな行(ぎょう)をしながら境内を練り歩きます。弁慶まつり 関連ページ
浮浪の滝や境内の美しさ
鰐淵寺という名の由来となった「浮浪の滝」は修験者の守護神である蔵王権現の聖地とされ、石段の下から谷川に沿う小径を約10分程度進んだ場所にあります。滝までの道のりは足場が悪く、滑りやすい道のりでもあるので歩きやすい履物で十分に注意していかれてください。
滝の裏は岩窟になっていて、滝壺の奥には蔵王堂が嵌め込まれるように建っているのが印象的です。この滝に幾人の修行僧が打たれたのかはわかりませんが、長い長い歴史の中で幾時間もの神聖な時間が流れたと考えると場所の荘厳さとあわせて厳かな気持ちになるのではないでしょうか。
「浮浪の滝」の動画をご紹介!
山の中にある鰐淵寺ですが、駐車場からの参道は、ザ・自然という趣。紅葉のシーズンは、人の往来も多く大変なにぎわいを見せますが、それ以外の季節は紅葉の時期ほどのにぎわいはありません。そのため、耳を澄ませば自然の音が耳にこだまします。うっそうと茂る気は、昼間でも薄暗い印象があるかもしれませんが、それもまた歴史の中で育った自然のカーテンのように思えてきます。
仁王門をくぐるとその先には本坊があり、根本堂までは長い階段が続きます。この階段は武蔵坊弁慶も登ったと言いますからその時代に思いを馳せてみれば、随所に歴史を感じることができるかも知れません!
紅葉の彩とにぎわい
山陰屈指ともうたわれる、見事ないろどりの鰐淵寺の紅葉!種類は「いろはもみじ」です。
赤・橙・黄色 様々な色が、誰が意図したでもなく重なりあい、日の光がそれをキラキラと照らして紅葉のサンルーフが出来たかのような参道をのんびりと歩けば、秋の訪れを心底感じられるのではないでしょうか。
多くの参拝者が、思い思いに写真や動画を取る姿、笑顔や感嘆があふれるその空間は、平安から室町の頃の賑わいさながらなのかも知れませんね。他にシーズンももちろんいいのですが、県内外にその名を知られた鰐淵寺の紅葉は出雲大社からも程近く、一見の価値ありです!!
この時期(11月初旬頃)には鰐淵寺紅葉まつりが実施されます。入口の仁王門付近から山上の根本堂にかけて深紅に染まるトンネルと続く紅葉のじゅうたんを楽しめるほか、地元特産品等の販売も実施されます。
主催・連絡先:鰐淵寺紅葉まつり実行委員会(0853-63-0893
紅葉まつり関連ページ
鰐淵寺の関連イベント・プラン
紅葉の季節に行った場合には、立久恵峡(たちくえきょう)にも行かれてみてはいかがでしょうか。神戸川の清流に沿って、約2kmの距離を高さ100~200mもの岩壁がそそり立つその景観が、九州の耶馬渓谷に似ていることから「山陰の耶馬渓」とも言われます。迫力ある景観をお見逃しなく。烏帽子岩やろうそく岩などの奇岩も多く国の名勝・天然記念物にも指定されています。
もちろん、出雲に行かれたからには「出雲大社」にも参拝されるとは思いますが、鰐淵寺からも1時間かからずに行ける距離です。周辺のワイナリーや、出雲そばなどのグルメも楽しいかも知れません。時期や、人数、交通手段に合わせて様々な組み合わせて島根の旅を楽しんでください!
鰐淵寺の紅葉の動画
素敵な動画をご紹介します!
鰐淵寺の基本情報
利用案内
営業日
無休
営業時間
8:00~16:15
休業日
なし
料金(入山料)
区分 | 個人 | 団体(20名以上) |
---|---|---|
一般・大学生 | 500円 | 400円 |
中学・高校生 | 300円 | 250円 |
小学生 | 200円 | 150円 |
問い合わせ先
鰐淵寺
連絡先:0853-66-0250
鰐淵寺に関する各種情報ページ
鰐淵寺への行き方・アクセス
公共交通機関
出雲空港→雲州平田駅→鰐淵寺駐車場(バス)約 1時間40分
車
出雲空港→県道243号線→県道23号線→県道250号線 約40分
駐車場
あり(30台)
鰐淵寺の地図
Tea break -Cover Story-
鰐淵寺までのあれこれ
山間部の国道を軽自動車で走り抜ける。
あまり運転は得意じゃないから、こんな細い道には軽が助かる。
数年前の式年遷宮以来に訪れた大社にお礼参りを済ませ、
次の場所へ向かう途中だ。
縁結びの神様がもたらした御縁が、僕に福を運んできた。
今回はここまで来たからと足を延ばしたという体で、
僕らは紅葉が有名なお寺へと。軽は快調だ。
この道を進めば、必ずゴールである寺院に辿り着く。
それがわかっていて、そしてキミといるから不安もなく楽しめる。
でも、わからなかったら不安なんだろうか。
僕らの未来への道は、漠然としていて、まったくわからない。
それは、不安なんだろうか。
何秒後、何時間後、何年後まで一緒に?
自分会議の最中に到着。
心配性の自分が顔をのぞかせて、風に揺れる木々と心揺れる秋。
それを察知したのか、君の指が僕の指に絡まる。
「未来に心配がないとは言い切れない。だけど心配にキリはない。」
微笑みと共に、そんなことを言う君を憎らしく思っていると。
「だから、今を楽しく過ごそうよ。」と付け足した。
「楽しんだ今がいーっぱい重なったら、その積み上げた階段を上ったら、
未来って場所に着くのかも知れないよ?」
なんて明るく言ってくる。
こんなやりとりをするたびに、オプティミストの彼女とペシミストの僕だから
出会えたのかな、なんて思う。駐車場からしばらくの間、山道を登りながら彼女の言葉を噛みしめたり
吐き出したり、それでも咀嚼して飲み込んだり。
少なくとも、そんな風にまったく違う考え方で包まれると、自分が変えられそうで
吐き出してばかりいたものを、まんまと変えられた気がするのに、癇に障らない。
謎。
心象が世界の見え方を変えることを教えてくれた彼女は、
今日もまた無茶苦茶笑顔で、この秋の夕日と照る紅葉を味わいつくしている。
【エリア別】日本全国の紅葉ライトアップ情報
紅葉ライトアップ特集
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