東京大田区といえば、羽田空港がある街。国内線で東京を訪れる方にとっては必ず通る場所ですよね。
東京都区部では最南端に位置し「蒲田」と聞くとご存知の方も多いのではないでしょうか。そんな大田区には有名な日蓮宗の大本山があります。
今回はこの「池上本門寺」を中心にご紹介します!
目次
池上本門寺のみどころ
言わずと知れた日蓮宗大本山
「池上本門寺」といえば、日蓮聖人の61歳で入滅(臨終)された霊跡として有名です。亡くられた際には、この場所はまだ「池上本門寺」ではなく、武蔵国池上(現在の東京都大田区池上)の郷主・池上宗仲公の館でした。
本門寺は「長栄山本門寺」と日蓮聖人により名付けられ、そこには 法華経の道場として長く栄えるように という祈りが込められたそうです。池上宗仲公は、日蓮聖人亡き後、法華経の字数(約7万)に合わせ、約7万坪の敷地を寄進し本門寺の礎が築かれたことから、以来「池上本門寺」と呼ばれるようになりました。
日蓮聖人が入滅された場所は日蓮宗本山 池上大坊 本行寺で、ご臨終の間という御堂が建てられています。
「本門寺」周辺にはこのように複数の関連のある寺院(末寺)があります。周辺の所縁ある寺院も参詣されると、歴史に触れることもでき広大な敷地を感じられるはずです。
年間行事も多く都内で一番古いとされる五重塔など重要文化財などの見どころも沢山あります。是非、ちょっと立ち寄るつもりで参詣してみてはいかがでしょうか。霊験あらたかな場所であっても地域に根差し、とても身近に感じられる寺院だからこそ歴史を越えて今も愛される親しまれる理由が分かるのではないでしょうか。
池上本門寺のおすすめポイント
お会式(おえしき)の人出は30万人!?お会式とは?
「本門寺」では、毎年10/11~13の3日間にわたり、日蓮聖人の遺徳を偲ぶ「お会式法要」が行われます。そのうちお逮夜に当たる12日の夜は、30万人に及ぶ参詣者で賑わいをみせます。
全国各地で日蓮聖人亡くなられた10/13を中心として御会式が営まれています。
そのなかでも御入滅の霊跡である池上本門寺の御会式がもっとも盛大に行われているといいます。特に12日の晩の御逮夜に繰り出される万灯練り行列には30万人の参拝者が本門寺を訪れます。11日の11:00からは歴代先師聖人と池上法類・池上護山会先師報恩法要、14:00より納経十種供養式法要がそれぞれ営まれます。
12日の20:00から宗祖御更衣法要が営まれ、聖人の御衣を夏物から冬物の御衣にあらため、14:00からの宗祖報恩御逮夜法要には全国から集まった大勢の参詣者や団参で大堂が埋め尽くされます。その様子はちょっと圧倒されてしまうかもしれません。
18:00からは池上徳持会舘から本門寺までの約2㎞にわたって百数十講中、約3,000人もの万灯練り行列が池上の町を練り歩き、なんと深夜にいたるまで、賑やかな一日が続くこととなります!!
13日の8:00からの御正当報恩法要(臨滅度時法要)では聖人入滅時に六老僧日昭聖人が打たれた臨滅度時の鐘にならって山主の手により静かにそして厳かに鐘が打ち鳴らされます。やはりお寺の鐘の音というのはどこか心に染み入るように響き渡りますよね。振動がいつまでもいつまでも耳の奥で続くように、その鐘の音に心洗われるのではないでしょうか。
12日の一番の盛り上がりを見せる日には30万人の人がこの地に集まるというのはにわかには信じられないかもしれませんが、本当に多くのひとが訪れ厳かながら熱を帯びた空気を確かめに行かれてはいかがでしょうか。※12日には近隣道路の封鎖などがあり、車での来場はできませんので各種公共交通機関をご利用ください
2019年10月11日~13日 「お会式」については
こちらからご確認ください。
東京・池上本門寺 野外特設ステージでは Slow LIVEを毎年開催!!
お寺と音楽と聴くと、以前まではピンと来なかった方も多かったですが、最近ではしっくりくるのではないでしょうか。
こういった伝統的な場所で音楽のイベントが催されることも増えてきました。「Slow Live」は食文化の「Slow Food」の考え方を音楽に当てはめ、音楽もゆっくり楽しもうという願いから2004年に始まったイベント。
数年前に「Slow Music Slow LIVE」から「Slow LIVE」にタイトルを変え益々パワーアップしています。とはいえそこは大人のための「Slow Music」。ただ盛り上がるというのではなく、上質な時間を楽しめるイベントとしてきめ細やかな構成・運営がなされ、純粋に音楽を感じることの出来る場所を提供しています。
音楽フェスの雑多な感じももちろん楽しいのです。しかし「Slow LIVE」ではフェスのもうひとつの楽しみである「食」も十分に楽しめるよう、Live間の時間も余裕を持った構成になっています。全ての音楽を聴きのがさないようにという配慮がうれしいです。
また、700年以上の歴史を持つ「本門寺」が会場ということでイベントが開催される3日間、全てオープニングは「本門寺」の上人の挨拶から始まるという場所柄や特性を生かす構成になっています。御坊様のお話を聞く機会が少ない方もこの機会にありがたいお話を聞かれてみるのもいいのではないでしょうか。
例年、浴衣で参加される方も多いというこのイベントで全く新しい楽しみ方を伝統的な場所で楽しむ夏の締めくくりというのはいかがでしょうか。
2023年で20周年を迎えるというこの「大人のミニフェス」。夏の終わりの風物詩ともなっています!是非、一度体感してみてください!
2023年4月28日(土)~5月7日(日)まで公式サイトにて先行予約受付しています。チケットの詳細はこちらからご確認ください。
年に一度 松濤園の一般公開は見逃せない
「池上本門寺」の北側に位置し、東京都の旧跡指定も受けている「松濤園」。
4千坪の敷地の中の各所に茶室を配し、橋や島、滝など、優美な庭園として来賓者が回遊する造りとなっている都内でも屈指の庭園です。
また歴史的にみても西郷隆盛と勝海舟が江戸城の無血開城に関して会見を開いた場所と言われており、当時の新政府軍の本陣は「本門寺」に置かれていたといいます。
歴史もあり、訪れた人を魅了する庭園と言われれば1度は見てみたい!と思われますよね。訪れた方の評判も頗る良く、異口同音に「すばらしい」という声が聞こえてきます。
そんな素晴らしい「松濤園」なのですが、実は公開は年に1度のみとなっており、時期も不定期です。
何より訪れたひとそれぞれが素晴らしさを伝えていますので、是非次はご自身の目ですばらしさに触れてみてはいかがでしょうか。
松濤園2019年の一般公開日程決定
年に1度の松濤園の一般公開の日程が決まりました。
開園日
2019年5月4日(土)~5月8日(水)
開園時間
10:00~15:00(最終入場14:30)
入場料
無料
問合せ先
池上本門寺朗峰会館
03-3752-3101(平日10:00~15:00)
期間中開催イベント
期間中全日
11:00~:本門寺僧侶による挨拶
13:00~:本門寺学芸員による松涛園のお話し
朗峰会館一階ロビーにて仏画の展示
※都合により予定が変更される場合があります
5月5日(日)・5月6日(月)のみお抹茶が楽しめる呈茶席(費用:500円)
年に一度の特別な機会なので、都内で味わえる緑豊かな歴史ある庭園を歩きに行かれてはいかがですか。
池上本門寺の御朱印 御首題とは
御朱印とは参拝の証に授かるものです。池上本門寺の公式サイトでは
御朱印(ご首題)は、「記念スタンプ」とは違い、池上本門寺に「参拝した証」として結縁により授与されるものです。
その為、池上本門寺ではご朱印帳(他寺社のご朱印があるもの)には「ご朱印」を、御首題帳(日蓮宗寺院のみの御首題)には「御首題」を授与しています。
池上本門寺 公式サイト
と記載があります。
結縁(けちえん)は平たく言えば仏様と縁を結ぶこと。寺院によっては写経や写仏を推奨されているところもあります。御仏と縁を結び未来の成仏・習得の可能性を得るという解釈もあります。
特に日蓮宗の寺院では御朱印と御首題は明確に分かれている場合があります。
池上本門寺も引用部分をお読みいただくとわかるように、御朱印と御首題は別物として扱われます。ご自身のお気に入りの御朱印帳をお持ちの場合は御朱印を授かることになりますが、特に日蓮宗の寺院では御首題を授かる場合には御朱印帳とは別に御首題帳が必要になります。
御首題帳には日蓮宗のお題目である「南無妙法蓮華経」のお題目のある御首題を授かることが出来ます。日蓮宗の他寺院には有名な山梨県の久遠寺等があります。
御首題帳というのはなかなか耳にすることも少ないという方も多いのではないでしょうか。日蓮宗の寺院では御首題帳を手に入れることができます。寺務所等でお問合せください。
寺院によりオリジナルなもの、汎用のもの等を取り揃えていますのでご自身のこれだと思うものを手にし大切になさってください。
また寺院によっては公式サイト内で通信販売を実施している場合もあるので、今後訪れてみたい寺院、既にお気に入りの寺院などがあれば確認してみてはいかがでしょうか。
池上本門寺の関連イベント・プラン
「池上本門寺」へ行かれたら池上本門寺の末頭、理境院、照栄院と共に池上三院家の首席である「長崇山 本行寺」(通称「大坊」)にも参詣されてはいかがでしょうか。
日蓮聖人がご入滅された池上家の仏間跡に建てられたお堂は「ご臨終の間」と呼ばれ、1936(昭和11)年3月に東京都の史跡に指定されました。実際に御臨終された地(ご霊場)、日蓮聖人がお亡くなりになられた池上宗仲公邸の仏間であったお部屋の跡に建てられたお堂「ご臨終の間」に足を運べばどこか厳かな雰囲気に包まれるのではないでしょうか。
聖人がご入滅時に咲かせたと言われる桜は、今も「お会式桜(おえしきざくら)」として敷地内に現存していて、旧暦の10月頃(新暦では10月下旬から12月上旬ごろ)に見事な花を咲かせています。
「池上本門寺」を参詣されたあとは、同じ東急池上線の「洗足駅」で下車し、洗足池公園でのんびりというコースはいかがでしょうか。
春には桜、秋には紅葉も楽しめる公園で、北千束の清水窪湧水などを主な水源とする都内屈指の広さを有する淡水池のある公園です。江戸時代には歌川広重の名所江戸百景『千束の池袈裟懸松』にも描かれた水辺の景観の面影を今も残しているというだけでなく、勝海舟夫妻の墓、西郷隆盛留魂碑、徳富蘇峰詩碑、名馬池月像などもあり、江戸から明治にかけての時代に思いを馳せるのもいいのではないでしょうか。
ボートもあるので、ちょっとデートコースとしても最適ではないでしょうか。
池上本門寺の動画
素敵な動画をご紹介します!
池上本門寺の基本情報
利用案内
営業日
無休
営業時間
終日
料金
無料
問い合わせ先
日蓮宗大本山池上本門寺
連絡先:03-3752-2331
池上本門寺に関する各種情報ページ
池上本門寺への行き方・アクセス
公共交通機関
東急池上線「池上駅」下車 徒歩10分
都営浅草線「西馬込駅」南口下車 徒歩12分
※裏手に到着します
JR京浜東北線「大森駅」→池上駅行(バス) 「本門寺前」下車 徒歩約5分
車
首都高速目黒線戸越出口→ 横浜方面
首都高速羽田線羽田出口→ 環状八号線→ 国道1号
東名高速東京IC→ 環状八号線→ 国道1号線
駐車場
あり
池上本門寺の地図
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