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温泉地や世界遺産だけじゃない群馬の魅力
群馬県といえば草津温泉や伊香保温泉等の温泉や、川場スキー場や軽井沢スノーパークなどスキー・スノーボードができるエリアとしても広く人気があります。
また2013年に世界遺産に登録された富岡製糸場と絹産業遺産群も有名です。更に最近では川などの急流や流れを利用したラフティングやキャニオニングなども大人気です。
そんな群馬県にはまだまだ魅力が知名度に追いついていない観光スポットが数多く存在します。その中で今回は群馬県 館林市周辺の観光にスポットを当ててご紹介します。
かつては有数の城下町 七五三発祥の地 館林 の魅力と観光
館林市は関東地方のほぼ中央に位置し、渡良瀬川や利根川など南北に大きな河川が流れ、さらには多くの沼が点在する水資源に恵まれた自然豊かな町です。
また四季の折々の花が季節を彩り、越冬の白鳥が訪れるなど動植物が多く華やかな生態系が町を飾ります。
そんな館林市は歴史も古く古墳時代の遺跡などもあり、市内最大の古墳は、山王山古墳です。これは、前方後円墳で、長さ47メートル、高さ5メートルあります。周囲には濠がめぐっていました。この古墳は、市指定史跡になっています。
このように古墳時代からの史跡もある館林ですが、江戸時偉大には館林藩が成立します。館林藩は徳川家とも縁が深く榊原氏から松平(大給)氏、徳川氏、松平(越智)氏、太田氏、井上氏、そして最後の城主秋元氏、徳川家と関わりの深い大名家が館林を治めました。
榊原氏(榊原康政 徳川四天王の一人)が徳川家康より館林に10万石を与えられてから、館林城の拡張・城下町の整備・治水工事・街道新設など次々に整備を行い藩政の基礎を固めました。その後徳川5代将軍の綱吉やその子である徳松が藩主となったこともありかつて栄えた要衝だったことが伺えます。ですが、残念がら当時の館林城は現存はしておらず現在は遺構も一部のみで、館林城址に一部復元された土橋門があります。
七五三の始まりの逸話として、館林徳川家の徳松が館林城主だった頃、数え年で3歳だった頃に健康を祈願して始まりその後全国に広まっていったとされるのが最も有力な説です。そのため館林が七五三発祥の地とされています。
このように城下町としての側面や七五三の発祥など歴史も古いですが、東武鉄道が早くから通ったこともあり近大都市化も早く、昭和中期には複数の町村が合併し館林市となり東京などからのアクセスも良くベッドタウンとしての役割も果たしています。
自然も多く歴史を感じられる場所など見どころの多い館林へ足を運んでみませんか。
館林市観光のおすすめポイント
群馬県は冬には雪の多く降るエリアという印象をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、館林市周辺は埼玉県と隣接するエリアで群馬県内でも南部に位置するため雪が降ることはそれほどありません。
館林市 つつじが岡公園
つつじまつりと希少なつつじ
館林駅の東口からバスや車で約15分程度の場所にある「つつじが岡公園」は、その名の通りつつじが美しい公園です。例年4月上旬から5月上旬にかけてはつつじまつりも開催されます。
つつじの種類は100を数えその株数は10,000株にもなり、開催時には約20万人の来場者があったほど有名な公園です。そのため、つつじまつりの時期のみ有料(開化状況により2段階変動)となり、入園料はこの数百年続くつつじの維持管理に利用されています。
つつじまつりは館林市最大のまつりでもあり、その名の由来ともなった「躑躅(つつじ)ヶ岡」は国の文化財、名勝に指定されています。
地元の方には花山と呼ばれ親しまれる「躑躅ヶ岡」には4月中旬から5月上旬にかけ色とりどりの見事な花が花山と呼ばれるにふさわしく咲き誇ります。また花山だけではなく園内にはほかにも多種多様なつつじが咲き乱れ水辺に映るつつじが美しい場所もあります。
つつじが岡公園でしか見られないつつじもあります。江戸キリシマの品種がまとまって残されていたり、ヤマツツジ、オオヤマツツジの中から、特に花色の変異したものは館林市オリジナル品種として登録もされています。
館林出身のスペースシャトル搭乗経験者である向井千秋氏が、宇宙に持って行った種から育成された宇宙ツツジも見ることができます。
このようにバラエティに富んだつつじは春の一番の魅力です。
つつじまつりの様子の素敵な動画をご紹介します
つつじまつり日程
こちらのイベント情報ページから確認できます。
夏の城沼花ハスまつりも人気
関東地方では埼玉県の熊谷市と並んで夏の暑さが話題になることの多い館林市ですが、夏の盛りを迎える頃つつじが岡公園の城沼では花ハスが盛りを迎えます。
日本のハスのみならず中国・アメリカ・ロシア・ネパールの花ハスが次々と開花して彩る湖面は圧巻。また、つつじが岡公園のハスの中には縄文時代から自生していると考えられる固有の古代ハスが群生していることが分かりました。
主に園内の尾曳橋の下から沼の中央部にかけて両岸に群生していて花弁の少ない(15枚から20枚程度)ピンク色の花で葉よりも低い位置に花が咲くのが特長です。是非ご自分の目で確かめてください。
また花ハスまつり期間中には花ハス遊覧船が運行され、遊覧船に乗って水上から間近に花ハスを観賞することができます。暑い夏に水辺で涼と花ハスを楽しんでみてはいかがでしょうか。
花ハス遊覧船 関連情報
運行期間:7月10日~8月15日
運行時間:8:30~15:00
乗船場所:つつじが岡公園内 遊覧船のりば
乗船時間:約30分
乗船料金:大人800円・子供300円(小学生以下)
問合せ先:城沼観光(株)0276-73-7800
※荒天の場合は運休
館林市公式の素敵な花ハスの動画をご紹介します
春から秋にかけて花を楽しめる自然公園
特に有名なつつじと花ハスをご紹介しましたが「つつじが岡公園」では春から秋にかけて、季節ごとの花を楽しむことができます。
広大な敷地は歩いて回るだけでも十分な運動になりそうですが、その道すがら随所で花や自然、水辺の風景に目を奪われるはずです。
春
2月から3月にかけては梅、3月から4月にかけては桜が見頃を迎えます。同じ頃スイセンも美しいです。そして4月から5月にいよいよつつじが見頃を迎えます。
梅雨から初夏
5月下旬から6月にかけてはアジサイが見頃を迎え、6月の下旬から菖蒲、そして夏にかけて花ハスが盛りです。
秋
9月から10月にかけ色鮮やかな彼岸花が最盛期を迎えます。そして秋を彩る紅葉も美しいです。
そして冬にはイルミネーションも実施されます。
このようにほぼ1年を通して自然を楽しみ、花を楽しむことができるつつじが岡公園へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
イルミネーションの素敵な動画をご紹介します
茂林寺
館林観光で忘れてはいけないのが茂林寺(もりんじ)です。曹洞宗青龍山茂林寺は1426(応永330)年創建の歴史ある寺院です。
歴史ある寺院のため、敷地内には数百年を超えた悠久の時を経てなお現存する貴重な建造物が点在します。茂林寺の総門は1468(応仁2)年に建立され、黒門から本堂へ続く門は1694(元禄7)の建立と数百年を超え現存します。
もちろんこれだけも参詣する価値のある見どころが多いですが、この寺院が世間一般で知られているのは分福茶釜(日本のむかしばなし)の寺としての側面です。
元亀元年(1570)、七世月舟正初の代に茂林寺で千人法会が催された際、大勢の来客を賄う湯釜が必要となりました。その時、守鶴は一夜のうちに、どこからか一つの茶釜を持ってきて、茶堂に備えました。ところが、この茶釜は不思議なことにいくら湯を汲んでも尽きることがありませんでした。守鶴は、自らこの茶釜を、福を分け与える「紫金銅分福茶釜」と名付け、この茶釜の湯で喉を潤す者は、開運出世・寿命長久等、八つの功徳に授かると言いました。
その後、守鶴は十世天南正青の代に、熟睡していて手足に毛が生え、尾が付いた狢(狸の説もある)の正体を現わしてしまいます。これ以上、当寺にはいられないと悟った守鶴は、名残を惜しみ、人々に源平屋島の合戦と釈迦の説法の二場面を再現して見せます。
曹洞宗 青龍山 茂林寺 公式サイト
後に明治・大正期の作家 巌谷小波がお伽噺「文福茶釜」として出版したため、この話が広く一般に流布しました。
境内では至る所に狸の像があり参道には22体もの狸像が並びます。そして本堂ではこの分福茶釜を間近に見ることができるので、拝観料300円を払って是非見学なさってください。
茂林寺 分福茶釜の功徳 ご利益
分福茶釜の写真撮影は禁止で、この茶釜の湯でのどを潤すことも当然できませんが、寺伝による開運出世・寿命長久等、八つの功徳に授かるという話の通り、ご利益を授かってはいかがでしょうか。
また本堂の佇まいそれ自体も茅葺など趣きがあり参詣者を魅了していますのでお見逃しないように。また御朱印は書置きになります。
他にも狸や茶釜がモチーフのお守りなどもあります。たぬき=他抜 ということから 勝負事にもご利益があると考えられていますので、勝負事に挑む予定の方は是非手に入れてみてはいかがでしょうか。
歴史ある寺院ですが大挙して人が押し寄せるということはなく、ゆったりと落ち着いた気持ちで参詣できるのでオススメです。
茂林寺の四季がわかる館林公式チャンネルの素敵な動画をご紹介します
茂林寺 関連情報
宝物(本堂)拝観料 大人:300円・子供:150円
(20名以上1割引・障がい者割引あり)
茶釜はこちらで拝観できます
拝観時間 9:00~16:00 火曜・水曜・木曜 定休(事前に問合せください)
問合せ先:茂林寺 0276-72-1514
最寄駅:東武鉄道 茂林寺前駅
群馬三大うどんのひとつでもある館林うどん
日本三大うどんといえば稲庭うどん(秋田)、讃岐うどん(香川)と水沢うどん(群馬)です。それぞれに特徴のあるうどんでとても湯名です。
その中で水沢うどんで有名な群馬県には群馬三大うどんというものがあります。残り2つはおっきりこみという群馬の郷土料理に使われた桐生うどんと、茹で上がりの麺の艶や小麦の豊かな風味と強いコシが特徴の館林うどんです。
ご紹介したうどんはどれもそれぞれに異なる風味やこし、喉ごしを味わうことができるのでお取り寄せして食べ比べてみてはいかがでしょうか。
また、足を運んだ際には人気店を食べログなどを参考にお好みのお店を他探してみるのも小旅行の醍醐味ではないでしょうか。
館林市おすすめ観光の動画
今回ご紹介した場所を含め館林市の魅力が詰まった公式動画をご紹介します
館林駅前観光案内所の基本情報
利用案内
営業時間
9:00~16:00
休業日
年末年始
毎週水曜日(つつじまつりの期間除く)
料金
無料
問合せ先
連絡先:0276-71-8711
館林に関する各種情報ページ
館林市観光協会 公式サイト
館林市つつじが岡公園 公式サイト
曹洞宗茂林寺 公式サイト
館林への行き方・アクセス
公共交通機関
東武鉄道 館林駅
※浅草から約60分
お得きっぷ 「ふらっと両毛 東武フリーパス」
東武鉄道では栃木県南部と群馬県東部にある両毛地区を便利に乗降できるフリーパスを販売しています。館林のつつじや芝桜はもちろん、足利のフラワーパークや足利学校、織物の町桐生、太田のやきそばなどに触れることのできる大変お得なフリーパス。幅広いエリアをカバーしています。
※特急りょうもう号に乗車する場合は別途特急券が必要です
「ふらっと両毛 東武フリーパス」概要
指定の東武鉄道発駅から茂林寺駅前間の往復切符 に加えて別途フリー区間において乗降り自由なフリー区間乗車券がつきます!
またフリー区間内を運行する対象のバスのフリー区間乗車券もついています
フリー区間で交通機関を複数かい利用して移動を考えている場合には大変お得なフリーパスになっているのでご利用になってはいかがでしょうか。
フリー区間や対象の発駅・販売場所・販売価格・フリー区間の情報は東武鉄道公式サイト 電車の旅 東武沿線 おでかけ情報 ふらっと両毛 東武フリーパスページからご確認ください。
車
東北自動車道 館林I.C.を利用
駐車場
駅前観光案内所 なし(近隣有料駐車場利用)
つつじが岡公園 あり
茂林寺 あり
紹介施設の地図
館林駅前観光案内所
つつじが岡公園
茂林寺
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