京都府には、以前ご紹介した大江山(中丹エリア)などの雲海スポットがありますが、京都市街から電車とバスでも、車でも1時間以内で登山口まで行くことができる雲海スポットがあります。
今回は『愛宕山(あたごやま)』を動画と共にご紹介します。
この愛宕山は山頂に全国900社以上ある愛宕神社の総本宮も鎮座しているので、雲海鑑賞と一緒にパワースポットへの登拝もできます!
大江山の紹介記事はこちらからご覧いただけます
目次
愛宕山のみどころ
愛宕山は京都市と亀岡市にまたがる標高924mの京都府で2番目の高さを誇る山です。
(京都府で標高1位は971mの皆子山/みなこやまです。)
山頂には愛宕神社があり、古くより比叡山と共に信仰の対象として京都の人々のみならず、全国から崇敬をあつめていました。
戦前はケーブルカーが運行されていましたが廃線になり、現在は片道約2~3時間の神社への参道を兼ねた登山道がありハイカーに人気です。
頂上付近は京都市街を一望できるビュースポットにもなっています。
愛宕山から見られる雲海の時期や条件
雲海の眺望ポイントは愛宕神社の社殿手前の階段を登らずに、休憩小屋の間の道を行き社殿の裏に回り込む形で150mほど進んだ場所です。
近年、愛宕山は周辺の亀岡盆地や保津峡付近で発生した雲海を見ることができるスポットとして人気が広がってきています。
雲海の発生確率が高い日には早朝から登山をする人が多くいます。
雲海が発生すると手前に雲海・奥に嵐山や京都市街地と、自然現象と都市が一緒になった風景を見ることができます。
愛宕山で雲海が見られる時期や時間は?
雲海を見るおすすめの時期
亀岡盆地では「丹波霧(たんばぎり)」と呼ばれる深い霧が晩秋(10月ごろ)~初春(3月上旬ごろ)に多く発生します。
この丹波霧が雲海となって愛宕山から見られることが多くなります。
雲海を見るおすすめの時間
日の出~8時くらいまでの早朝が一番きれいに見えます。
※気象条件が整わなければ発生しないので見られない場合もあります
※冷え込む季節かつ、標高が高い場所の早朝ですので防寒対策があると安心です
※愛宕山の山頂へは登山道を進むしかないので、夜明け前に出発をする際には装備や準備を充分にしてください
愛宕山で見られる雲海の発生条件
愛宕山から見ることができる雲海で一番ポピュラーな発生要因が放射霧と言われるものです。
1.発生するポイントでの湿度が高い
(前日に湿気の滞留や雨が降るなど)
2.放射冷却で地表が冷やされる(晴れる)
3.水蒸気を含んだ冷えた空気がその場でとどまる(風がない)
4.冷やされた空気が飽和状態に達して霧が発生する
5.上空が地上より気温が高い状態(逆転層)になっている
これらの現象は盆地や山間で昼夜の寒暖差が大きくなる春と秋によく発生します。
愛宕山周辺には亀岡盆地があり、その中を保津川が流れているので湿度が供給されやすく、霧が発生しやすいといえます。
亀岡市(亀岡盆地)の10日間の天気予報
(tenki.jp)
愛宕山での雲海発生予報
(週末探検家)
愛宕山のおすすめポイント
全国の愛宕神社の総本宮に登拝できる
前述のとおり、愛宕山の山頂には愛宕神社がありパワースポットとして人気があります。
愛宕神社は全国に900以上あり、その総本社が京都の愛宕山にあります。
(全国に愛宕山も沢山あり、愛宕神社に由来しているものが多数です)
大宝年間(701年~704年)に創建され、その後に山岳信仰と修験の場が融合した神仏習合の神様として「愛宕権現(あたごごんげん)」をまつり発展をしてきました。
京都・愛宕神社で授かれる主なご利益
火難除け
盗難除け
愛宕神社では「火迺要慎(ひのようじん)」のお札を授けてもらえます。
その他、様々なお守りも授与していただけますが、中でも珍しいのが「登山安全守」です。
登山をしなければ参拝ができない神社らしいお守りです。
千日詣(せんにちまいり)
正式名称は「千日通夜祭」といい、京都・愛宕神社に7月31日夜から8月1日早朝にかけて参拝すると、1000日分の火伏・防火のご利益を授かるを伝わっています。
当日には、表参道の全長約4kmにわたって提灯がかかり、最寄りのバス停「清滝」への路線バスが深夜まで増発されます。
また、この日は登拝者同士の挨拶が特徴的で、登ってくる参拝者には「おのぼりやす」、下ってくるの参拝者には「おくだりやす」とそれぞれ挨拶をします。
千日詣でとり行われる神事
夕御饌祭(ゆうみけさい)
7月31日 21時~
山伏によるゴマ焚きを行う神事
朝御饌祭(あさみけさい)
8月1日 午前2時~
人長(にんじょう/御神楽(みかぐら)の舞人の長)の舞奉奏
鎮火神事
※当日はあかりが灯りますが、念のため懐中電灯を持参すると安心です
※多くの人が参拝をされますので、当日は車の交通規制が敷かれる場合があります
登山を楽しめる
愛宕山は主に4つの登山ルートが設定されていて、中でも最もスタンダードなのが全長約4km(片道約2~3時間)の「表参道コース」です。
このコースは文字通り、鳥居(二の鳥居)をくぐって始まるコースで参拝客の多くが通ります。
愛宕山は低山に分類される山ですが約2~3時間の行程ですので、装備や準備はもちろん、体力に不安がある場合や初心者の方は無理をしないようにしてください。
※救助・遭難事案も発生している山ですので充分にご注意ください
京都・愛宕山の安全登山マップ
※容量の大きいPDFファイルですので、ご注意ください
愛宕山の動画
愛宕山・表参道の登山の様子がわかる動画をご紹介します
愛宕神社の千日詣の雰囲気がわかる動画をご紹介します
愛宕山の基本情報
利用案内
開山時間
指定なし
※終日開山していますが、特に夜の行動は懐中電灯等の装備をして充分にご注意ください
休業日
指定なし
※冬に登山をする場合は経験者同伴が安心です
料金
無料
問い合わせ先
京都市河原町三条観光情報コーナー
075-213-1717
愛宕神社
075-861-0658
愛宕山に関する各種情報ページ
愛宕山(表参道登山口)への行き方・アクセス
公共交通機関
阪急嵐山線「嵐山駅」より、「清滝行き」バスに乗り終点「清滝」で下車、徒歩約5分
バスの時刻表
※「清滝」行きのバスの時刻表をご参照ください
車
嵐山-高雄パークウェイ「清滝口」より、府道137号線を経由して約5分
駐車場
あり
(有料/約100台/私設駐車場)
愛宕山の地図
京都府京都市右京区嵯峨愛宕町
【エリア別】日本全国の雲海スポット
日本全国にある定番から穴場までamAtavi編集部がおすすめする雲海スポットを発生しやすい時期の一緒にエリア別でまとめています。本格的な登山が必要ない車やロープウェイなどで行けるスポットを中心にご紹介しています。
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