あしかがフラワーパークも有名な足利市ですが、かつては織物の生産も「足利織物」として名を馳せました。
足利織物伝承館など、織物に所縁ある施設は現在もあります。また徒然草には「さて年毎に給はる足利の染物(織物)」という文言もあるほどです。
1939(昭和14)年には生産量が日本一になったものもありましたが、現在は生産する業者はいなくなりました。
古くから機織りが盛んな地域にも関わらず、機織の神社がないということで1705(宝永2)年に当時の足利藩主 戸田忠利により 伊勢神宮の直轄で、かつ天照大神の絹の衣を織っていたという神服織機神社(かんはとりはたどのじんじゃ)の 織師 天御鉾命(あめのみほこのみこと)・織女 天八千々姫命(あめのやちちひめのみこと)の二柱を現在の足利市通4丁目にある八雲神社へ合祀しました。
その後1879(明治12)年、機神山(はたがみやま※現在の織姫山)の中腹に織姫神社を遷宮されますが、翌年火災に見舞われ仮宮のまま時が過ぎます。1933(昭和8)年には当時の足利織物組合理事長の先導によって市民一丸となり新社殿の建造にかかり、1937(昭和12)年 現在の織姫山に完成、遷宮し現在の「足利織姫神社」に至ります。
現在では機織の生産者は居なくなりましたが、現在もその歴史を今に伝えています。今回はこの「足利織姫神社」を中心にご紹介します。
目次
足利織姫神社のみどころ
縁結びから夜景や初日の出 結婚式まで 懐の深い絶景神社
足利織姫神社は冒頭でご紹介した通り、織物に関わりの深い神社として有名ですが、実は縁結びのご利益でも有名です。
その由来は、お祀りされている二柱のご祭神が天照大神に共同して織物を織り献上したということ、また経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が織り合い生地になることから、男女二人の神をご祭神とする縁結びの神社と呼ばれるようになりました。
また織機や機械が鉄でできているものも多いことから全産業の神さまとも言われています。
また結婚式を足利織姫神社で挙げられる方も多く、ご紹介してしている動画でもどのような結婚式を挙げられるのかご覧になれます。
そして、足利市の中心地にありながら織姫山の中腹にある足利織姫神社のもうひとつの大きな魅力が、そのロケーションから見渡す夜景や(初)日の出です。
織姫山は織姫公園でもあり公園内は夜間照明も整備されているので、夜景の鑑賞ポイントが複数あります。
また足利織姫神社の本殿もライトアップもされるので、夜景のみならず足利織姫神社自体の景観も楽しむこともできます。2014年日本夜景遺産(自然夜景遺産)にも認定されました。
ライトアップは17:00~24:00に実施されます。(季節により変動あり)
自然も満喫でき、縁結びなどのご利益もあり夜景まで楽しめる足利織姫神社へ一度足を運んでみませんか。
足利織姫神社のおすすめポイント
ご利益や有名な階段とは!?御朱印の時間は
足利織姫神社には有名な229段の石段があり、この石段を上って参拝をすると願いが叶うと言われています。縁結びは7つあると言われています。
- よき人 (赤)
- よき健康(黄)
- よき知恵(緑)
- よき人生(青)
- よき学業(若草)
- よき仕事(朱)
- よき経営(紫)
これら7つのご縁との縁結びのご利益があります!いわゆる縁結びというと、よき人との出会いを想像しがちですが、それに留まらないご神徳はありがたい限りです。それぞれの鳥居は一の鳥居のところを左に曲がり、女坂(えんむすび坂)をのぼれば確認できます。
この七色の鳥居は遷宮80周年の記念事業として2018年5月に完成したものです。これらの鳥居を心静かにくぐりながら、ひとつひとつの縁と結ばれてみてはいかがでしょうか。
近年御朱印を各地で授かっている方も増えていますので、御朱印を授かれる社務所の時間も気になります。基本的に足利織姫神社の社務所は年中無休で10:00~16:00となっています。早い時間に229段の石段をゆっくりと上がり(最近あまり体を動かしていないという方は、少しきつく感じるかもしれません)御朱印を授かり、境内を散策し帰路に7色の鳥居をくぐるコースもご検討ください。
映画「ちはやふる」の撮影ロケ地としても有名
広瀬すずさん主演で上映された『ちはやふる』のロケ地としても有名な「足利織姫神社」ですが、その当時は聖地巡礼に訪れる方も多かったようです。(U-NEXTで配信しています。
劇中では229段の石段を広瀬すずさんが石段トレーニングをしています。気になった方は上記の画像リンクからU-NEXTで確認することができますのでご覧になってみてください。
足利市自体がロケの誘致を積極的に実施していることもあり、市内各所にもロケ地が点在しています。そういった視点で「足利織姫神社」の後は、足利市内を観光してみてはいかがですか。
初日の出と歳旦祭
足利織姫神社
は、初日の出スポットとしても有名です。
毎年元旦の6:30より威勢の良い太鼓の音色とともに「歳旦祭(初日の出を拝む会)」が境内で執り行われます。神事としてお炊き上げ・祈願太鼓・万歳三唱などが実施されます。
初日の出の時刻は6:53頃の予定ですから、6:30の太鼓の音に誘われるようにそれより前にゆっくりと石段を上られてはいかがでしょうか。多くの人がいるなか、初日の出の後はには初詣も済ませられる環境で、ゆっくりと昇る太陽に照らされるのは最高の1年のスタートではないでしょうか。
そして足利織姫神社のご利益は御縁を結んでいただけることですから、年頭に素晴らしい数々の出会いがあるよう心を鎮めご祈願ください。社務所については大晦日の22:00よりお守りなどを授かることができます。前日の大みそかにお出かけになるプランもあわせて検討されてはいかがですか。
駐車場の混雑が予想されますので、お車でお出かけの方はお早めに行動なさってください。また、この時期の足利織姫神社はとても冷えることが予測されますので必ず防寒対策をしっかりと準備してお出かけください。また、石段を上ることなどを考慮すると履物も歩きやすいものをお選びください。
素晴らしい景色と美しい日の出と共に素敵な1年を始められそうな足利織姫神社へ足を運んで見てください。
元旦の6:30からは新年の神事とともに 足利織姫神社境内において歳旦祭(初日の出を拝む会)に参加されてはいかがでしょうか。
詳細は足利織姫神社 公式サイトをご確認ください。また、感染拡大防止にご注意ください。
※駐車場については公式サイトからご確認ください。
隣接の織姫公園で紅葉やそばを楽しむ
足利織姫神社と隣接する織姫公園のもみじ谷は紅葉の名所として有名です。
紅葉は10月の下旬頃から徐々に色付きはじめ、例年の見頃は11月中旬から下旬にかけてです。紅葉の時期になると足利市の公式サイトに写真つきで色付きの情報が公開されるのでご確認ください。
公園の敷地はとても広く、別の場所では春の時期になると桜が満開になる「さくらの園」や、ツツジの時期に美しい「つつじの園」等があり、年間を通して自然の移り変わりを楽しめる公園になっています。
山頂には機神山山頂古墳(はたがみやまさんちょうふん)があります。現在の市街地付近を支配していた首長の墓と推定されるもので、古墳時代後期(6世紀後半)の古墳と考えられています。山頂を利用した現存する数少ない前方後円墳の一つなので、併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。
栃木県には県内に数多くのそばの名店を抱え、そばまつりなども盛んに行われるそばの名所でもあります。
そして、この織姫神社や織姫公園にもそばの名店があります。蕎遊庵(きょうゆうあん)(食べログ)は、織姫神社の階段を上がりきる手前にあるお蕎麦屋さんで、せいろから十割そば、縁結びそば、アート蕎麦など多彩なメニューで楽しませてくれるお店。参拝客にも非常に人気の高いお蕎麦屋さんです。
純白のさらしな粉に、色付けして打ったさらしな蕎麦(※)をアート蕎麦として提供しております。
蕎遊庵 公式サイト
少しおなかを空かせて参拝に行き、ぜひチェックしてみてください。
織姫公園にはレストラン棟があり、レストラン棟の3階には展望室(無料)もあり眺めは最高です。そんな素敵な眺望のなかお蕎麦を食べられるのが手打ちそば 伊とう(食べログ)です。
おしゃれなカフェのような造りで、実際スペシャリティコーヒーやそば粉のガレットなども提供しています。
もちろんお蕎麦も美味しいと評判なので展望室での絶景を求めてレストラン棟へ足を運んだら是非寄ってみてください。
このようにお食事処もあるので、ランチを兼ねてお出かけになってみてはいかがでしょうか。公園をハイキングすれば丁度よい腹ごなしにもなります。
足利織姫神社の関連イベント・プラン
足利織姫神社のそばには本堂が国宝にも指定されている鑁阿寺(ばんなじ)があります。この鑁阿寺では桜や紅葉も楽しめるので是非訪れておきたい場所です。
またロケ地などとしても有名な足利学校も是非訪れておきたいです。この学校は何と日本最古の学校(鎌倉時代)としても有名です。
このように、魅力あふれる足利市や関東平野を見守る足利織姫神社へ足を運んでみませんか。
足利織姫神社の動画
足利織姫神社の結婚式の素敵な動画をご紹介します!
足利織姫神社の基本情報
利用案内
営業日
年中無休
営業時間
終日
休業日
なし
料金
なし
社務所(各種御守り・御神札・御朱印帳)にて授かる場合には初穂料をお納めください
開所時間:10:00~16:00
問い合わせ先
足利織姫神社 境内社務所
0284-22-0313
足利織姫神社に関する各種情報ページ
足利織姫神社への行き方・アクセス
公共交通機関
東武伊勢崎線 足利市駅より徒歩約30分
JR両毛線 足利駅より徒歩約30分
車
北関東自動車道
足利I.C.より約10分
太田桐生I.C.より約15分
東北自動車道
佐野I.C.より約30分
駐車場
足利織姫神社では下記の無料駐車場の利用を推奨
- 織姫駐車場 本殿右手(織姫山中腹) 30台(乗用車専用)
- ホワイトパレス駐車場 本殿裏側(織姫山頂上) 27台(乗用車専用)
- もみじ駐車場 ホワイトパレス手前 13台(乗用車専用)
- 織姫観光駐車場 本殿昇り口(一の鳥居手前) バス1台 乗用車13台
- さいこうふれあいセンター(足利市西宮町2838番地)旧西小学校跡地(一の鳥居より150m離れた所山側)バス2台 乗用車13台
詳細は公式サイト 駐車場のご案内をご確認ください。
足利織姫神社の地図
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